「私たち笑いのツボが同じ!」価値観は似ているのに、なぜ別れてしまうのか?

食事をサーブする女性の画像 Christin Hume

誰かを好きになったり付き合ったりするとき、あなたはどんな判断基準で相手を選びますか?
おそらく「価値観が合う」と感じる人をなるべく選び、多くの男女は「彼と私は合う」と思い付き合い始めることでしょう。しかし悲しいかな、カップルのほとんどはいつか終わりを迎えます。

もちろん付き合ったら違う側面が見えてしまい「意外と合わなかった」と思うこともあるでしょう。では、最初に感じた「合う!」という感覚は、外れていたということなのでしょうか。
それを考えると、実はスタート時の「合う」よりも、もっと大事なものがあるのではないかと思うのです。

スタート時の「合う」は時間とともにずれていく

そもそも「合う」という感覚はどこから生み出されているのでしょう。1つは、共通項目が多いほど、人は「合う」という共感の気持ちを抱くといいます。
好きな食べ物、趣味、出身地、星座や血液型、こういった具体的なものがマッチしていればしているほど、人間は共感性が高まると心理学的には分かっています。これは普遍的かつ具体的な情報のため、あとで合わなくなった……となることは、ほとんどありません。

一方でみなさんが重要視する「価値観が合う」という感覚。

・笑いのツボが似ている
・生活スタイルが似ている
・人生の考え方が似ている
・会話のリズムが合っている

などなど。

こういった曖昧さを含んだ要素、みなさんも大事にしていると思います。一見大事なもので、どれも合う人と結ばれればそれで万事解決……と思いがちです。しかしこういった価値観の部分は、「合う」と感じたときから、時間や経験を重ねると、ズレが生じることも多々あります。というか、ズレていくことのほうが多いです。
そもそも「合う」と思った時点でも6割7割合っていただけで、3,4割はそもそも違うこともあります。それを「合っているんだ」と恋心で押し切ることで、初期の共感性の高さが生み出されてします。
けれど一緒に居る時間が長くなり、お互い年齢が上がって経験が積まれると、気づいたら合っていると思っていた要素が、「大したことなかった」になることも仕方のないことです。