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  • 2015.06.09

人妻と遊んだ街から逃げてゆく おうちに帰るまでが不倫です

【6月のテーマはオフィスラブ】職場やバイト先で起こる「オフィスラブ」。会社の上司と生でしてしまった…。不倫相手が社内で3Pをしている事実を知ってしまう…。「友達だと思ってたのに裏切られるなんてひどい。」なんてドラマのような言葉を浴びせられ…。今回はそんな3つのエピソードをご紹介。

佐々木あらら 初体験 処女 童貞 卒業 エロ短歌
Roberto - Trombetta

 ひと月お休みをいただいてしまいました。なにごともなかった顔で再開します。

 月を超えてしまいましたが引き続き「オフィスラブ」をテーマにみなさまから届いた怨霊エピソード&短歌を鑑賞していきますよ。

 オフィスとは切っても切り離せないのかもしれませんが、不倫と浮気の話ばかり届いております。僕はいま「王様の耳はロバの耳」の木のうろのような気持ちです。うろ系男子。

 ここまでみんなが浮気し放題ってことは、もう日本は一夫一妻のシステムなんてなくしちゃったほうがスッキリするんじゃないだろうか。

 まあ、なんでしょう、みんな、くれぐれもバレないようにね。うろからのささやかなお願いです。

 というわけで今回は「職場での不倫・浮気」特集。

緊急避妊には成功しました

もりりんさん(神奈川県)
エピソード:
 送別会の後、4歳年上の上司と同僚と三人で飲んでいたら、酔って理性を失いました。
 帰る方向が同じ上司とタクシーに乗っていたら、いつのまにかそういう雰囲気になってしまいホテルへ。お互い既婚者なのに本能のまま一夜を共にしてしまいました。
 誰にも知られてはいけないという背徳感と、生でしてしまった絶望感……。
 さいわい緊急避妊には成功しましたが、あれ以来、周りにバレないようにと思えば思うほど不自然になり、落ち着かない日々です。

集金のふりしてもらう薬代 給湯室で話をつけて(もりりん)

 短歌、良いですね。後半は完璧な響き。エピソードを読まないと何の薬代だか読みとってもらえない可能性があるのがもったいないんですが、まあ直接書いてしまうと台無しなので、兼ね合いが難しいところです。

 さておき、「いつの間にかそういう雰囲気に」というところ、気になります。

 この上司が、もりりんさんと同様にどこかの投稿サイトに体験告白を投稿してるとすると、こんなタイトルがつきそう。

「部下の美人人妻を泥酔させて中出ししたった」

 こっちの視点から見ると、この話には別の怨霊が潜んでいるように見えてきます。ヒトサマの美しい思い出をぶち壊すのは悪い趣味だけど、やっぱり「いつの間にか」だけではそういう雰囲気にならない気がする。雰囲気は誰かしらがつくっているものだから。

 一夜の過ちにおいて「いつの間にか説」を主張する人は、

A)雰囲気をコントロールされているのに気づかない人
B)無意識に雰囲気をつくってしまう人
C)「いつの間にか」と言っておくのが波風が立たないことに気づいている人

 のどれかのはず。もりりんさんのケースがAパターンなんじゃないか、それだけが心配です。ちなみに、若いころモテた人は酔っ払うとBになる率、高い気がする。

 あ、僕はもちろんほとんどCです。ごきげんよう。

そんなにもお酒のせいにしたいなら代わりにお酒に土下座させたら?

不倫相手が社内3Pしていました

飛ばすぞ生霊さん(石川県)
エピソード:
 10年以上前にいったん終わった不倫相手のAさん。
 去年、一人で某バンドのライブ遠征をした折にひさしぶりの再会。甘いデートを楽しみ、再び燃え上がりました。その後、LINEで連絡を取り合ってまた付き合うことに。
 それで気になったのが数年前に見た彼のTwitter。彼が同じ会社の若い子(Bさん)と不倫しているのがまるわかりで、そのときは「鍵かけた方がいいよ」とだけアドバイスしていました。
 彼は「もうBさんとは何でもない」と言うのですが、いまだ上司と部下の関係。ふと興味本位で、彼女のTwitterのアカウント名をウェブ検索してみたところ、出てくる出てくる……。
 Aさんと社内不倫恋愛している幸せな「表ブログ」、同じ会社にいる元彼Cさんとの社内恋愛をつづった「裏ブログ」。
 特に裏ブログは衝撃的でした。残業時間に社内でお酒を飲み、オフィスでセックス。Aさん&Cさん&Bさんでホテルで3P……。「AVか!」と思うぐらいに乱れていて、吐き気が止まりませんでした。
 さらにFacebookで登場人物の実名と顔まで判明、疑心暗鬼になりました。
 10年前にはなかったSNS、怖いです。
 その後のAさんとは3ヶ月に1度は逢っていますが、社内3Pが脳裏に浮び、素直に楽しめません。

再会よ 甘いデートを楽しむも 見つけたブログに斎戒や!(飛ばすぞ生霊)

 短歌は正直いまいちだったんですがいいエピソード過ぎてボツにできませんでした。短歌は57575じゃなくて57577だからね!間違える人多いけど。

 一昔前には「ケータイを盗み見る」という方法でしか探れなかった秘密が、今はもっとソーシャルにできるようになってしまいました。ソーシャル探偵。楽しいですよね。僕もしょっちゅうやってしまいます。「念のため」と自分に言い聞かせてweb魚拓をとっちゃったり。なんの念のためなんだか。

 でもこれ、うっかりやり過ぎると中毒になってしまうから、くれぐれもご注意を。

「飛ばすぞ生霊」さん、読むだけで吐き気がするはずのブログなのに、更新があるたびにまだ読みに行ってしまったりしていませんか。だとしたら黄信号。

 こういうのを調べたがる人は(僕も含めて)潜在的に「尾行癖」があるというか、ストーカーの素質を持っている人です。

 もちろん節度を持ってソーシャル探偵ごっこをしているぶんにはいいんですが、本質的にはパチンコやお酒やネットゲームと同じです。知らず知らずに自分の中の「快感回路」「不安回路」を交互に活性化させる悪いループにハマりがち。

 いつの間にか、自分の好きな人がドン引きするぐらいのネットストーキングをしてしまっているのにやめられなくなっている、みたいな事例も結構あるみたいですよ。

 個人的な秘密を平気でネット空間に垂れ流しにしている人のほうが悪い、という言いかたのほうが普通なんでしょうが、そんな人のせいで自分の悪い部分を肥大化させちゃうなんて馬鹿らしいですからね。

 信じられない人なら信じないままいればいいし、それでも信じたい人ならばだまされることも覚悟して付き合う、そういう割り切りが大切だと思います。真実は覗き見して知ることができるものではなくて、そういう覚悟で人と接することから生まれるものだったりしますよ。

ていねいに舐めるね君のためじゃなく君のブログの読者のために

店長の同棲相手と付き合ってしまいました

湯川亜美さん(大阪府)
エピソード:
 ライブハウスのスタッフをしていました。
 ある日、同僚のM君から「亜美のことが恋愛対象として気になる」と言われました。M君はライブハウスの女性店長の彼氏で、彼女とは3年以上同棲中。
 気になる相手でしたが、職場なので、女性店長とM君のいる場で「他の男の子と付き合うことになった」と嘘の報告をして逃げました。
 なのに、ある休日に呼び出されてから職場の外でM君と会うようになり、1ヶ月後には「優先されるのは誰かをわかった上で2番目の存在でいいなら」という約束で付き合うことに。
 そしてすぐに女性店長にバレました。ラブホテルから帰宅した直後に彼女から問い詰められ、白状したそうです。
 店長からは「友達だと思ってたのに裏切られるなんてひどい。店では普通にしてください」とだけメールが来て、話し合いは拒否。残りの1ヶ月は仕事の確認事項すら話してもらえませんでした。
 事情を知らないスタッフから「なんで店長とケンカしてるの?」と何度も聞かれ、困りました。
 M君とはバイトを辞めてからも半年ほどで、つまらないきっかけで別れました。
 M君と店長が今でも付き合っているかはわかりません。

約束はしないでおこう最後まで 守れないから君も私も(湯川亜美)

 とても詳細で長い告白をいただいたのですが、ばっさりリライトいたしました。これでも十分にこじれ具合は伝わりますね。

 知り合い同志のカップルに手を出したり出されたりするのは、修羅の道のはじまり。僕も経験ありますが、関係するほとんど全員にその場しのぎの嘘をつくことになるので、心の健康がむしばまれます。そして何が自分のほんとうの気持ちなのか、自分でもわからなくなってくるんです。自業自得とはいえ、つらい。

 彼も自白してほっとしたかったんだろうなあ、と推察します。

 こういう呪われた恋愛は「関係が終わったらすっきり怨霊退散」とはいきません。自分のほんとうの気持ちと対話する力がごっそり失われるからです。おっと、本音が出せなくなっている呪いが、短歌にもはっきり現れていますよ。

 短歌は、本音を素直にぶつければいい作品になるというものではないのですが、自分を見つめていない歌はおもしろくならないことが多いんです。たぶん、どこかから借りてきた言葉で自分の気持ちを塗り替えてしまうからでしょう。人に合わせてとりつくろってついてしまう嘘のように。

(あまり人のことは言えません。実は、ひと月ほどお休みをいただいたのは、僕自身が何を書いてもとりつくろったような上辺だけの言葉になってしまう状態になっていたからでした。不徳のいたすところです。申し訳ない)

 借り物の言葉は、あくまで借り物。嘘をついたっていいけれど、できるだけ自分の言葉で嘘をつくように、他人の望みに合わせた嘘はつかないように気をつけておくと、きっといつか、恋愛の怨霊を祓えるような言葉が見つかると思いますよ。

うらぎりの裏に義理などないけれど裏を見ますか? うらみませんか?

本日はここまで

 というわけで、次週もまだまだ「オフィスラブ編」をお届けします。おいしい不幸がいっぱい届いておりますよ。

 投稿ももう少しだけ同じテーマで募集します。こちらのフォームから、よろしく。

 では。元気であればたぶん来週!

Text/佐々木あらら

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ライタープロフィール

佐々木あらら
阿佐ヶ谷生まれ阿佐ヶ谷育ちのエロ歌人

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