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  • 2013.10.25

片思いの相手とは一回ヤってみる!/安彦麻理絵に聞く『オンナノコウフクロン』(3)


 結婚ばかりが女の幸せではないことは頭でわかっている。けれど、「しない人生」を選んだわけでもなく、たまたましっくりくる相手がいないだけ。世の中の半分は男のはずなのになんで!? 

 というわけで、今年の8月に『オンナノコウフクロン』をイースト・プレスから上梓したばかりの安彦麻理絵さんにお話を伺わせていただきました。
第一回「選り好みせずに雑食であれ!」、第二回「男の甲斐性と、結婚してからも恋愛をする方法」も合わせてどうぞ。

第三回:片思いの相手とは一回ヤってみる!


大泉りか(以下、大泉): 二十代半ばくらいで、自分を変えたくなる時ってあるじゃないですか。
仕事辞めて、大学に入りなおしたり、ハワイに留学してロミロミ習ったり。今の職場に必要な技術を身に着けて、ステップアップするというのではなく、ぴょーんとまったく違うところに跳び変えたりするコっていますよね。

安彦麻理絵さん(以下、安彦): それができるってすごいこと。「変わりたい」って思いながら、「5年も6年も居座っちゃった」とかよりも、全然いいと思う。わたしもやってみたかったなーって。今はもうさすがに遅いですが……。

大泉: 安彦さんも、やっぱり仕事で悩んだ時期とか、あるんですか?

安彦: うん。やっぱり20代の後半とか悩んだこともあったけど、結局流れにだーっとのって、きちゃいましたね。整体指導師の方に聞いたお話でも、先のことを決めて生きるよりも、行き当たりばったりで生きていたほうが、女の身体にはいいんですって。自分磨きばっかり夢中になっていたり、何年後は○○と決めている女の人の身体はやっぱりあんまりよくないって。

大泉: たしかに、湘南に引きこもって、毎日自炊して、ほとんど飲みにもいかず、休日は海辺を散歩……っていう傍から見れば『ザ・素敵生活』を送っていることがあったんですが、今よりも健康じゃなかった気がします。
「らしくない気がするけど、わたしの人生、これでいいのかな」って、いつも不安でした。

安彦: 「不安、不安、不安……」って寝る時にまでそのことずーっと考えたりしていると、パニック障害になったり、生理がめちゃくちゃになったりしますよね。わたしなんて、ノープランですよ。いきなり結婚するし、離婚もしるし、また再婚もするし、で子供が4人もできちゃったりとか(笑)。さすがに4人も産むとは思わなかった、って感じですけどね。でも、なんとかなっちゃったし。

大泉: たまには考えすぎずにノープランでやってみるのも、いいかもしれませんね。

安彦: 石橋を叩かないで渡ってみるっていうね。渡ってから「あーっ、危なかった!」って気が付くタイプなので。
怖いモノ見たさもあるんですよね。「どうなっちゃうのかなー」って好奇心に負けちゃう。

大泉: そう、それでわたし、40歳を迎えるにあたり、何か苦手なことをしてみようかなって。

安彦: ほっこりライフに挑戦とか? 頭をお団子にしたりして(笑)。
わたしの友達の男の子で、代理店に就職して、そこでもいい女を食って、とにかく遊びまくっていたらしいのですが、ある時、農業に目覚めちゃって。で、そこからはもう農業一本。だから、やっぱり土を触ってると、毒が抜けるらしいですよ。

大泉: それはそれでうっとおしいですよね。

安彦: うっとおしいですよ、いつも「オススメのベジメニューのお店、どこかない?」とか、そういうエコに繋がってて。
今は、彼女もいないし、オナニーすらしてないらしい。

大泉: それ、生きてて、楽しいんですかね。

安彦: 欲まで、すべて土に吸われてるんですよ!

大泉: うわぁ。地球のパワー、怖いですね(笑)。

安彦: でも、その子が言ってたんですけど、男はそうやって、地に吸い取られて欲分が抜けるらしいんですが、女は無理らしい。農業やったところで、やっぱり毒まみれ。

大泉: 高木美保とか、まるでもって抜けてる感じしないですもんね。

安彦: 高樹沙耶も、ヤバい方向いってますよね。あと、その子がいうには「農業女子の中にもヒエラルキーを感じる」って。ナチュラルとかいう方向に行ってもねぇ……。

大泉: 「農業やってます」ってこと自体に「エコでナチュラルで素敵なワタシ」っていう主張を感じますよね。
やっぱりそう考えると、いくらあがいて、いくら脱げ道を探しても、女は解毒されない。
となると、勝手に薄まるのを待つか、飼いならすしかないのかな。

子供に人生を変えてもらおうなんて甘い!


安彦: いきなり、動物を飼いだして「人生が変わりました」って人とかいるじゃないですか。

大泉: 犬一匹で変わるとか簡単な人生だな。

安彦: でも、一番よくあるのは「子供を生んだら、変わる」ですよ。わたしなんて4人産んでも変わらないところは変わってない。

大泉: わたし、二十代の時に一番仲良かった子で、もう全身に刺青は入ってるし、家の中は基本的に土足、で、ゴミを窓から投げて捨てたり、ラーメン屋で食い逃げして走って逃げるのが日常、みたいな酷い女がいたんです(笑)。
けど、その子、子供が生まれた瞬間に、肉食わなくなって、君島十和子に傾倒はじめて。で、『おうちカフェ』とか言い出して……けど、その子、ある日突然、失踪したんです。

安彦: ええっ?

大泉: 働き盛りで、まだまだ肉を食いたい夫のために、肉料理が作るのが苦痛とかで(笑)。
まぁ、その他にももちろん、いろんな理由はあったんですが。

安彦: 確かに、マクロビ離婚とかって、増えてるらしいですよ。旦那と上手くいかなくなるみたい。
「わたしがこんだけ身体にいいモノ作ってるのに、なんで、あんた、カップラーメン食べたいの」って。

大泉: 正論なんですけどね、少なくともラーメンよりは身体にいいわけだし。
でも、正論で反論できない分、支配的ですよね。

安彦: でも、わたしも産む前に、子供を産んだら人生が変わる時ってあるのかなって思ったことあります。
でも、それをシングルマザーの友達にいったら「子供に人生を変えてもらおうなんて甘い!」って怒られました。
4人産んでも、根本的なものは変わらないですよ。今だにタバコも吸えば家でお酒も飲みますもん。

大泉: 「変わらないといけないのかな」っていうのが、結婚する前はプレッシャーだったし、今は出産に対してそう感じているんですが、「別に変わらなくてもいい」って言われると、それはそれで気が楽になります。

安彦: うん、無理して変わろうとしなくていいんじゃないですかね。で、何年かして「あれ? わたし、ちょっと変わった?」ってこともあるだろうし。

大泉: 勇気が出ますね。では、せっかくなんで、最後に20代後半から30代前半の恋愛したい女子に何かひとこと。

安彦: 若いうちは、いろんな男の人とやったり、付き合ったしたほうがいいですよ。
二股でも略奪でも不倫でも、なんでもしたらいい。けれど、片思いを10年とかは止めた方がいいです。時間の無駄。
でも、片思いって、その男と一回ヤラないと、踏ん切りつかない。だから、振られてもいいから、とりあえず一回ヤる。そうすると、気持が成仏します。「ヤリ捨てされる……」っていう被害者意識を持つのは止めて、「せっかくだから、行くか!」みたいなノリで!

大泉: 確かに、叶わなかった恋でも、一度でもヤった相手だと未練はないですね。
逆にヤラなかった男だと「わたしのどこが悪かったんだろう」って今だに思う。

安彦: そう。それに、出産すると、今までした悪いことがチャラになるらしいんです。

大泉: ええっ、本当ですか?

安彦: うん。なんなら、生理でもチャラになるらしいですよ。
毎月、毎月、ちょっとずつ流されるらしい。そうやって、毎月毒出しをされているんだから、何しても大丈夫。
片思いの相手とは、一発ヤって、振られるかなんかして、さっさと見切りをつけて、で、次に行って恋愛をして……本当にババアになるのって、あっという間。1人の男にばっかり固執してる暇はないと思います。

安彦麻理絵
1969年生まれ・双子座のB型。『これがオンナのケモノ道』(太田出版)、『おんなのこの正体』(ベストセラーズ)など、女の生態を描いた作品多数。42歳で第4子を出産した、2男2女の母。酒をこよなく愛する。

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『オンナノコウフクロン』
著者:安彦麻理絵
発行:イースト・プレス

■安彦麻理絵に聞く『オンナノコウフクロン』をまとめて読む

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