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  • 2013.09.06

ジェーン・スーのチャット相談室/非実在彼氏の盛大な葬式(2)

バックナンバー


○年齢=彼氏いない歴(29歳)。どうしたら彼氏ができる?→第1回第2回第3回
○入社2年目だけど仕事を辞めたくて仕方がない→第1回第2回
○恋も仕事もコンプリート願望があるのに、長続きしない→第1回第2回

前回のおさらい


 ラジオやテレビ、コラムニストとして活躍し、ブログ「ジェーン・スーは日本人です。」で話題のジェーン・スーさんに AM読者の悩みをとことん聞いていただきました!

 前回から引き続き、相談者さんは「元カレと比べてしまって、なかなか人を好きになれない」という悩みを持つ、加奈子さん(26歳、販売員)の相談です。

 他の人と付き合っても元カレと比べてしまうと悩みを打ち明けた、加奈子さん。
しかし、自分を好いてくれている元カレはもう実現せず、比べているのは、自分の中で作り上げた非実在な彼氏だった!という発見をしました。
できちゃった婚してしまった元カレとは復縁することはできない。仮にできたとしても決して満足はしない、と頭では分かっていても心がついていきません。
今回は、そんな非実在彼氏を忘れるためにはどうしたらいいの?という話からスタートします。

平気な顔している人ほど失恋をひきずっている

ジェーン・スー
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ジェーン: それに加奈子さん、まだちょっと引きずってるんだと思いますよ。非実在系元彼を。

加奈子: そこですかね、やっぱり。非実在の人間を引きずるとかどうしようもない!!!まさに不毛!!

ジェーン: だがそれが人間!!!一度盛大な非実在彼氏の葬式をやってみてはいかがでしょうか?

加奈子: 葬式ですか?何をどうすればいいんですか?

幻想と化した非実在彼氏の盛大な葬式でふっきれ!

ジェーン: 昔の良かった思い出とか全部書きだしたり、写真みたり、思い出の曲とか、一緒に見た映画をDVDで借りてきて見たりして。全部思い出して、アホかっていうぐらい浸るわけですよ。

加奈子: うわー痛いですね。

ジェーン: もう悲劇のヒロインをやりまくるわけですよ。悲劇のオーバードーズですよ。週末とかに、ワンワン一人で泣くわけです。土日葬式合宿ですよ。

加奈子: 辛すぎますねその合宿。うわーケツメイシ聴こう!
今まではどっちかというと目を背けようとしてたんですけど。

ジェーン: もうこれでもか!というほどに思い出に浸って浸って、孤独を味わいつくす。そうすると、うわー!まだ私こんなに傷ついてたんだ!っていうのがわかるので。すごい傷ついてたんだ自分!っていうのを味わいつくすとあーもういいかなーってなる、女は。

加奈子: もらったかばんとかあるので持ってきてみます…

ジェーン: いいね!持て!肩掛けカバンだったら肩からかけろ!もらったもん全部身につけて。

加奈子: え!もうそんな自分想像しただけで恐ろしくて震える…。でも通過儀礼ですね。

ジェーン: そうですね。というのも…
平気な顔してる人がいちばん長く引きずるなーと思って。過去の自分も含めて。元彼がゾンビ状態。

加奈子: あぁぁ。思い当たる節が、ありすぎる、自分にも周りにも。

ジェーン: もうね、一青窈とか聴いて、「君と好きな人が100年続きますように」のところで、うわーーーーーーーーーーーーーーーって泣いて、それをやるとですね、意外とすっきりします。

加奈子: 別れたばっかりのころはダメでしたけど、今だったらちょっと違う気がしてきました。

ジェーン: モヤモヤしたときはスポーツ葬式タイム!2回目からはケツメイシ聞くだけで泣いてすっきりできますよ。

加奈子: ほんとスポーツのようですねw

ジェーン: そうすると「あれ、わたしバカみたいだな…」ってなってくるので、過去が切り離せる。
ゾンビであり亡霊である非実在の彼の壮大な葬式がちゃんと済むと、「私こういう人といるとこんなに落ち着くんだー」とかそういうのが出てくる。そのためには、自分が大事にしていることを自分自身が知らなくてはいけないので、時に長めの旅になることもあります。

人の性格やスペックを定量化することはできない


ジェーン: でも、彼以上の人というのは現れないので覚悟してください。

加奈子: う…

ジェーン: だいたい、人のスペックや性格を定量化することってできませんよね。
あと恋愛というのは関係性で、誰とどう付き合っているかで相手の特性のどこがでてくるかっていうのも変わってくるので、全部において彼以上というのは無理です。

加奈子: ほー、了解しました。定量化しようとしていたというか、男の人をそういう風に見ていたので、気をつけます。

ジェーン: それはねー、絶対だめなんだよ。逆をやられたらブチ切れるでしょ。

加奈子: キレますね。

ジェーン: 逆やられたらブチ切れることはやっちゃだめなんだよ。

独身街道まっしぐらじゃないか…こっちに来ちゃダメだよ!


ジェーン: それからね、初対面で決めないこと!

加奈子: あー、そこですかー。

ジェーン: 初対面で決める恋愛は25までだ!

加奈子: うわーもうやっちゃだめだ。初対面でないなって思った人を好きになることってないんですけど…。

ジェーン: よっぽどイヤな相手ではなかったら、誘ってくれるなら2回は会っても損じゃないですよ。

加奈子: 好きになりそうもない男の人と二人で会うのがめんどくさくて、それだったら女の子と遊んだ方がお金も時間も有効に使ってるって思ってました。というか思ってます。

ジェーン: 好きでもないのに気を持たせるのはよくないけど、加奈子さん独身街道まっしぐらじゃないか…こっちに来ちゃダメだよ…だめだめ。

加奈子: やばいやばいーー。一応、結婚はしたいんです。

ジェーン: ダメーーーー。私も私の周りの友達もみんなそういってるよ!

加奈子: わーわー

ジェーン: しかも、恐ろしいことにそのうち結婚のチャンスがめぐってきても「やっぱ独身の方が楽しいな…」って言って断るから。もう奇行ですよ奇行。結婚したい人が結婚の打診を断る。奇行。

加奈子: こわ!でもその資質があるというか、してしまいそうです…。

ジェーン: 加奈子さんは、自分の人生をちゃんと自分で切り開いていくタイプだと思うのでこっちにこないように!注意して!こっちは死ぬほど楽しいから!

加奈子: 楽しいの好きだからなーまずいなー

ジェーン: まずいよーそっちのほうが心配になってきたよー

総評:コケたら次でモトとれ!非実在系彼氏はもうおらんねん!


加奈子: とりあえず、お盆に実家に帰るので実は別れたときに捨てられず実家に送りつけた元カレとの物たちとともにお葬式をしてこようと。(※取材はお盆前でした)

ジェーン: お!いいチャンス! 実家で葬式ができるっていうのは素晴らしいですよ。現実と適切に切り離せるし、東京に戻ってこれるから。そして、それ捨ててきてください。確実に。

加奈子: じゃあこっちに残っている物も全部持っていきます

ジェーン: だんだん楽しくなってきた!(わたしが) もう、死んだ子の年を数えるのは終わりだ!

加奈子: あの子はもういない!!ご先祖様に連れて行って頂きます。

ジェーン: おらん!おらんねん! 茄子の馬に!!乗せて!!!

加奈子: また元カレと比べそうになったら、「そんなもんおらんねん!」と心で唱えます!

ジェーン: ノー問題!あと会ってるだけの男はやめとけ! 彼氏ではないから比べることもないし。

加奈子: 葬式の次はそっちですね。そうなんです、「彼氏じゃないからまぁいっかー」ってなることも多くて。

ジェーン: 加奈子さんダメ構造自分でわかってるから、大丈夫ですよ。

加奈子: ありがとうございます。いろいろと目からウロコでした。

ジェーン: あとは二度と同じ失敗を繰り返さないよう、丁寧に付き合おう。
わがままをやめたりね。私はそれでだいぶモトとれました。

加奈子: はい。それはもうたくさん後悔をしたので気をつけれる気がします

ジェーン: うん。やるからね、人は…同じ過ちを……。

加奈子: モトとるっていいですね!

ジェーン: コケたら次でモトとろう!

加奈子: はい! モトとります。ありがとうございました。

ジェーン: はーい!いろいろ正直に話してくれてありがとうございました!


Text/ジェーン・スー

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ライタープロフィール

ジェーン・スー
音楽プロデューサー、作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活動中。

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