その3・やっぱり忘れられない……。「待つわ」期
★ 第1回プロローグ:失恋後の苦しみはひとりで引き受けるしかない、 第2回「リフレインが叫んでる」期、第3回キレイになって見返してやる!「自己変革」期、合わせてお読みください。
自分を振った男の影をふっ切るために、習い事やら旅行やら、考えるヒマもないほどスケジュールを詰め込みまくって行動する時期が一段落を迎え、「私、そろそろ立ち直ってきたかも」と油断した瞬間、心にすきま風が吹きこんできます。
立ち直ってきた自分の生活が、「一人の生活」がベースであることに、否応なく気づかされるのです。
「私、失恋から一ヶ月しか経ってないのに、すっかり一人に慣れちゃってる!」
「また恋なんて、できるんだろうか……」
そんな焦りの中、なりふりかまわず出かけた合コンとか飲み会で、趣味の合わない男と噛み合わない会話を繰り広げた挙げ句、トボトボ帰るタクシーの中でふと、元彼のことを思い出したりしてしまうのです。
「やっぱり、彼がいちばん、私のことわかってくれてたのかも」
「同じことであんなに笑える人、これから先、現われないかもしれない」
エアコンの温度設定が原因で死闘を繰り広げたり、トイレ掃除をするのしないので揉めたり、家の中でヨレヨレのTシャツ着てる姿を見て激萎えしたりしたこともあるはずなのに、なぜかキレイな思い出ばかりがフラッシュバック……。
思い出せば思い出すほと、彼を好きな気持ちがエスカレートしていくばかり。
そして、エスカレートすればするほど「なんであんなに愛し合ってたのに、私を捨てたの!?」と怨念も倍増。
スタバで言えば愛と憎しみを混ぜたアツアツのラテにエクストラで執着心が加えられた状態です。
ただ「好きだから忘れられない」よりも、「私を捨てたアイツが許せない。あんなに尽くしたのに」がミックスされたほうが、さらに忘れられない度合いは強烈になります。
いったい、どうすればこの時期を乗り越えられるのでしょうか。