「わたしに魅力がないのかしら」と思ってしまうことが心の穴を広げている

二村ヒトシ 恋愛 結婚 セックス 大泉りかi

大泉:パートナーとはセックスについてもきちんと話し合って関係を築いていきたいと思うんですけど。関係が深まっていくほど、だんだんと男の人のテンションが下がっていって「そういう話はしたくない」と耳を塞ぐと思うんです。逆に女性は「なんでしてくれないの!」ってなっちゃう。それはなんとかならないんですか?

二村:昔から「男は狩りをする生き物だから、しかたがない」とか「釣った魚に餌はやらない」とか言うよね。精神分析医の斎藤環さんが『関係する女 所有する男』(講談社現代新書)という本で書かれてるけど、セックスする関係になれたらそれで「所有できた」「彼女は俺のもの」と思いこんで、関係性のメンテナンスっていうかアップデートをできない男が悪い

ただ女性の側も「こういう人と付き合ったら上手くいく」という社会的な常識とか恋愛の先入観にとらわれて、セックスについて、よく突き詰めて考えないうちにパートナーになってしまうのがいけない

セックスこそ、お互いの好みが色濃く反映されるところでしょう。
だって、セックスってその人の“心の穴”だもの。その人の「親との関係」に関係あるし、その人がどういう人生を送りたいかに関わってくる。
それをなぜ互いが分かりあわないうちに結婚してしまったりとか、一緒に住んでしまったりするのか。

大泉:セックスって大切なことなのに、そこに対してあんまり貪欲になるのは「はしたない」という考え方があるのかもしれません。あと、男のセックスに対して、ああだこうだと文句をつける女は男側からして都合が悪いというか。

二村:どうしてもセックスについての考えが合わないな、と思ったら別れればいいんです。
セックスが合わないことに不満があるけど「一緒にいないといけない」、「体面があって別れられない」っていうことが間違っている。それくらいセックスは大事。
セックスが好きな人だけじゃなく、嫌いな人も、“セックスが嫌い”という、その人の心の穴を理解してもらわないといけない。

理解してもらった上で、相手も同じくらいセックスに興味がないなら上手くいくし、「自分はセックスが好きじゃないけど、相手はセックスに興味を持っている」ということを理解すれば、もしかして相手が他の人とセックスしすることも許せるかもしれない。

それは男も女もだよ。男だって、セックスが嫌いな人はいっぱいいるし。一番の問題は相互理解ができていないこと。
「あたしはセックスがしたいのに相手はセックスをしてくれない。それはわたしに魅力がないからかしら」と思ってしまうことが、心の穴を広げているんです
不安になれば不安になるほど心の穴は広がるから。

大泉:セックスが嫌いな人っていますよね。なんで嫌いなんだろう。私は大好きなんですけど(笑)。

二村:僕も大好きなんだけど(笑)、なぜ僕がセックスが好きかというと、肯定してもらいたいからです。
ほとんどの「セックスがしたい」という感情は、自分が「いい」と思った相手に、自分を肉体的に肯定してもらいたいからなんじゃないかな。

だから一般論で言うと、恋をしている方はどんどん「セックスをしてくれ」と追いかける、セックスしてもらえないと不安になるだろうし、恋されてるほうは肉体的な欲望以外には特にセックスしなければならない理由はないわけだから、要求されればされるほど逃げる。
そういう不均衡なカップルは、どんどんセックスレスになっていくに決まっているよね。メカニズムからして、そうなるべくしてなっている。

「自分がなぜセックスをしたいのか」、「向こうがなぜしたくないか」を考えなさすぎるから、そうなってしまう。じゃあ、どうしたらいいか、というと、相手と話し合うしかない。

大泉:話し合いねぇ……男の人って話し合い、苦手ですよね。

二村:こと、セックスのことに関してはね。苦手でしょう。男に限らず女だって。

大泉:そうですね…、男女の話し合いは上手くいかないですよね。
長年付き合っていた彼とセックスレスになって泣いて訴えたら「泣きながらセックスしてくれって言われて、セックスする気になるわけがない」って怒鳴られたことがありますもん。
結果、「泣くくらいセックスがしたいのにわかってくれない男なんて、もう知らない!」と思って、別の男としたわけですが(笑)。

二村:そういう時は、ぼくのビデオを使ってくれればいいんですよ。

大泉:「一緒に観よ!」って言って、二村さんの痴女AVはいきなりハードルが高すぎると思います(笑)。

二村:そりゃそうだ(笑)。

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