セックスと恋の呪いにかかった女たち(1)/二村ヒトシ×大泉りか

AV監督でありながら著書多数の二村ヒトシさんと、SM嬢の経験を持つ大泉りかさんの対談です。愛されること至上主義の恋愛に待ったをかけ、女子たち、そして男子たちももっと積極的になりながら人を愛することを学ぶべきだという二村さんの理論、ぜひお楽しみください。

 AV監督でありながら、『恋とセックスで幸せになる秘密』、『すべてはモテるためである』などの恋愛書の著作を持つ二村ヒトシさん。女性が積極的なアダルトビデオの先駆者であり、撮影現場で多くの女優の性を見つめてきた氏に今回の特集「セックスセンス」について語っていただきました。
(インタビュアー:大泉りか)

二村ヒトシ 大泉りか セックスセンス セックスの呪縛

セックスを“楽しまないといけない”という呪縛

二村ヒトシさん(以下、二村):実は僕は、女性向けメディアの「恋する女は美しい」と決めつける論調に批判的なんです。
自分を肯定できていない女性が恋に堕ちると、いっときは気持ちがアガるけど、やがて、ますます自己を肯定できなくなって、恋をすればするほど苦しくなっていきます
また、そういう女性は逆に男性から恋をされると、その相手をナメてかかったり、怖がったりして、ちゃんと愛せない。「私なんかに恋するこの人は、わかってない!」と心のどこかで考えてしまうから。
でも、そういう人ほど自分が恋することで心の穴を埋めようとする。
AMもロゴでいきなり「恋は人生だ 誰かを好きでいる素晴らしさを」って謳っていますよね。「好きでいること」が「愛」だとしたらそれは素晴らしいんですが、「恋」だとしたら、それはロクなもんじゃないよ、そもそも「恋は人生だ」ってテーゼが多くの女性を惑わしてるんじゃね? って言わせていただきたくて今日はやってまいりました(笑)

AM編集部(以下編集部):(苦笑)

二村:でも、女性向けのメディアは、そう書かないと仕方ないよね。読者の食いつきを考えると。

大泉りか(以下、大泉):女は恋することが大好きですから。だって、恋って楽しくないですか?

二村:楽しいですよ。そりゃあ、楽しい。でも、セックスの話でいうと、女が恋をしちゃっていて、一生懸命にセックスをするのはよくない