自分の隠れた性癖を知るのが幸せか、知らないままでいるのが幸せなのか――

 キュートで可愛らしい幼な妻の美貴、厳格な性格の才媛でありながらマゾ気質のある緒里枝、そして、清楚な美貌と生まれ持った気品を持つ美熟女セレブ、真優子。
人妻を寝取る興奮と、自分の妻を他人に抱かせる後ろ暗い歓びに翻弄されながら、三人のヒロインを寝取り寝取られしていくうちに、亮の中にはある思いが生まれ、人生を左右するひとつの決断を下すことになります。
しかしその決断を伝えた相手から返ってきた言葉は――。

 本書は、どうしようもない性癖を持った男たちと、それに振り回される妻たちの物語です。
本来は男女の結びつきを深めるはずのセックスに、相手が到底受け入れることのできない性癖を無理やりに捻じ込むと、せっかく手に入れた幸せを壊すことになる。
亮にしてみれば、橋詰により半ば無理やりに呼び起こされ、目覚めさせられた『寝取り/寝取られ』という性癖。
それを知らぬままいたほうが良かったのか、それとも、知らないまま平穏に暮らしているべきだったのか。

 もしも貴女にまだ気づいていない自分の性癖を知りたいという思いがあるのだったら、前半で紹介した様々な出会いの場に足を運ぶのもいいでしょう。
ただし、覗き込んだ先にあるものを知るのが幸せなのか、知らないままでいるのが幸せなのか――その答えは本書のラストにあるかもしれません。

Text/大泉りか

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