ところで性欲って、大別すると2パターンに分かれます。オナニー欲とセックス欲です。オナニー欲がどれだけ強かろうとも、セックス欲は弱いのであれば、恋愛で辛い思いをすることはないのでしょう。孤高のオナニストでいられるわけですから。

恋愛で辛い思いをしやすいのは、セックス欲が強い後者のほう！　セックスするには、当然のことながら男性の存在が必要不可欠です。その男性選びにおいて、妥協しがちになっちゃうのでしょうね、性欲が強いと。

できれば真面目で優しい男性が好都合だけど、真面目で優しい彼氏は高倍率なので、ゲットするまで時間がかかります。性欲が弱ければ、真面目で優しい彼氏ゲットまでかかる時間は大して苦にはならないのでしょう。

しかし性欲が強いと待てません。股の疼きがおさえられないのです。そのため彼氏選びに妥協を余儀なくされ、不真面目で優しくない彼氏に引っかかることとなります。その結果、あれやこれやと悩まされるのでしょう。

そして人間には、自分にとっての当たり前は、他者にとっても当たり前と決めつけてしまう節があります。たとえば筆者は「タワマンに住むなら綺麗な夜景が見える高層階！」と思っているのですが、皆もそうとは限りません。「夜景に興味ないから高層階の価値がわからん」という人も存在するんです。性欲も然り。

「三度のメシよりセックスが好き！」「オンナの私がこんなにもセックス好きなのだから、オトコである○○君はもっとセックス好きでしょ！」と、無意識で決めつけている節があるのかも。そのため、ちょっとでもセックスが減ると、「大好きであろうセックスが減るだなんてよほどの理由があるに違いない」「もしや愛情が冷めたってこと？」と早とちりしたり……。

お互いの仕事等で、たまたま会えない週末が続くと、「セックスしない週末だなんて平気なのかしら？」「平気なわけがない……じゃあ、どうしているのかしら？」「浮気しているかもしれない！」って早とちりが起きたりもするでしょう。気が休まらないですよね。この、単なる早とちりを「辛い……！」と捉えちゃっている婦女子が多いように見受けられます。

なんだか今回は、「性欲が強いとろくでもないことばかりだぞ」って内容になってしまいました。機会があれば、「性欲が強いと、良いこともあるんだよ」って話も書きますね。……あるかなー。

Text／菊池美佳子

初出：2018.07.30

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