不都合な状況をつくればいいのでは?

 筆者の男友達にも、生涯クンニリングスすることはないと断言している者がおります。【男には女を苦しめたい本能がある?ドS心を上手にくすぐる方法】に登場したS氏です。そんじょそこいらの「なんちゃってS」とは違って、ハードSMの領域まで達している真のサディストである彼にとって、クンニリングスは「ご奉仕行為」に該当するようです。ご主人様である自分が、メス豚マゾ奴隷にクンニリングスするなんぞ、とうてい考えられないのでしょう。

 筆者にSM趣味はありませんが、確かに自分がMポジションだったら、ご主人様からクンニリングスされるって、ちょっと違う気がします。以上を踏まえると、クンニリングスしないオトコとは、いっそのことハードSMに興じる関係性になってしまえば、腑に落ちるかと思うのです。

 というわけで、さあ今すぐハードSMの世界へGO……だと、あまりにもハードルが高すぎるので、もうちょいソフトなご提案を。クンニリングスのないセックスを受け入れるには、「むしろクンニリングスされることが不都合な状態」を作り出せば良いかと。
一番カンタンなのが、シャワーを浴びずにベッドインする即ハメセックスでしょう。セックス前にシャワーを浴びるから、「綺麗に洗ったにも関わらずクンニリングスされない……」と、落ち込むのです。シャワーを浴びなければ、クンニリングスされないことが、むしろ好都合と捉えられるでしょう。

 あとは、陰毛処理を放棄すること。これが夏場なら、水着を着る機会も多いでしょうから、陰毛処理を怠るわけにはいきません。しかし幸いにも、季節は冬! 月イチで通っているブラジリアンワックスのサロンはお休みしましょう。ウン万円で購入した脱毛用の美容家電も、しばらくは押し入れの奥へ封印しましょう。この冬は、極限まで陰毛を生やし放題にするのです。これまで、陰毛処理が当たり前田のクラッカーだった人にとって、ジャングル化した股は、美意識に反するはず。至近距離で、ジャングリアンな股を見られるわけにはいかないと、むしろクンニリングスを拒否したい気持ちすら芽生えるでしょう。

 他人を変えることは難しいですが、自分を変えることは比較的カンタンです。クンニリングスしないオトコを変えるよりも、クンニリングスを求めない自分に変わる選択肢もアリですよ。

Text/菊池美佳子

次回は <ヤリ逃げるは恥だが役に立つ!?男性側に恥の意識がある場合の考察>です。
『逃げ恥』ドラマも大人気ですがここは菊池美佳子さん、今回のテーマは「やり逃げ」です。ハンガリーのことわざが由来という原作漫画のタイトルをふまえ、やり逃げする男が役に立つ分野とはいったい…? セックスだけして翌朝消えていく男の生態に迫ります。