「どうしてそんなに結婚に否定的なの?」

 そう聞かれても答えに困ってしまう。子供の頃、結婚をしている周りの大人たちが幸せに見えなかったのかもしれない。
同性婚をすればゲイが普通の仲間入りができるという考え方が苦手なのかもしれない。
自分の目指す愛の形と結婚がかけ離れているにも関わらず、結婚が前提の社会でサバイバルするためにいつか妥協して結婚することになるからかもしれない。
ただ単に「結婚はいつ?」という面倒くさい質問のせいかもしれない。
またはこれらの理由が複雑に絡まって、自分の結婚に対するイメージを形成しているのかもしれない。

 自分が結婚に価値を見出せないからといって、結婚をする人たちを否定するつもりはない。
結婚というシステムが時代遅れになっても、それを選ぶのは個人の自由である。
それは新しいiPhoneからイヤホンジャックがなくなったことに少し似ている。
ワイヤレスで音楽を楽しむ人も増えるかもしれないが、使い慣れたヘッドホンをイヤホンジャックに差して音楽を聴きたい人もいる。
そこに正しいとか間違いとかなくたって別にいい。
ヨーロッパで豪華な挙式とハネムーンを満喫している昔の男だって、きっとそれに価値を見出したのだろう。

 来年の夏、付き合いの長い友達が海外挙式を企画している。
もしも招待された時は彼女の結婚式のために休暇を取る必要がある。
ご祝儀に加えて、フライトとホテルまで自己負担だったら大出費である。
考えるだけで頭痛になる。
時代遅れでもいいから、古風な感じで落ち着いた安い結婚式がもっと流行ればいいのに。

Text/キャシー

次回は <二人よりも三人の方が楽しいのか>です。
次回は「3P」について。AM読者の皆さんのなかで、3P経験された方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか?また、3Pに興味がある方も必読です!