日頃からSMプレイを楽しむ人にとっては当たり前だが、セックスはコミュニケーションから始まる。
してほしいこと、してもいいこと、そして、してはいけないことを理解し、ルールを決めた上で、やっとお互いが楽しめるセックスになる。
むしろ、そうしたコミュニケーションを怠る人とは絶対にセックスをするなと多くの人から忠告された。
特にベテランの人ほど、セックスの最中の勝手な決めつけはできるだけ避ける。
彼らは様々なプレイの腕を磨くことに熱心で、セーファーセックスについても博識である。
そうやって相手をリスペクトし、安全を重視する姿勢は、どんなセックスであっても大事なことだ。
一見、SMプレイって危険で怪しいイメージがあるが、実はとても健康と安全重視だ。
トロントにはアクティブなSMコミュニティが存在する。
そのコミュニティでは様々な人々が情報交換や助け合いをしている。
初心者が経験豊富の人から学ぶ機会があって、経験豊富な人たちはさらに変態スキルを高めようと努めている。
こんなにセックスに熱心な変態たちを見ているととてもインスパイアされる。
自分も変態で良かったと本当に思える。
こうしてSMコミュニティの習慣に慣れると、逆にいつものセックスにコミュニケーションや思いやりが欠けていることに気付いた。
相手が嫌がっているのに止めない人。
性感染症に無頓着な人。
気持ちよくないのに何も言えない人。
そんな場面によく出会う。
セックス=恥ずかしいものという社会のレッテルの影響力なのか、お互いのセーフティがないがしろにされることが多い。
そういう意味で、ど変態だと開き直っている人はそんなレッテルに影響されずによりオープンにセックスを楽しめるのかもしれない。
「SMプレイは結局、大人の遊びだからね。お互いに気持ちなれる絶妙なバランスを見つけて、一緒に楽しめることが一番重要なんだよ。セックスの後は必ずお茶を飲みながら反省会をすることにしてるよ」
ブラックレザーでカッコよく着飾った絵に描いたようなハードゲイが教えてくれた話だ。
超ハードコアなセックスの後に可愛くお茶を飲む姿のギャップはちょっと笑えるが、そんな姿勢はとてもステキだと思う。
こんな考え方がどんなセックスでも当たり前になったら、もっとセックスを素直に楽しめる人が増えるんじゃないかな。
Text/キャシー
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