モデル業界の裏事情

アル:「英雄色を好む」って言葉があるでしょ?
色事に精力的な人は仕事もできるとか言われるけど、私は全然そう思わなくて。広告業界で働いてた時も、不倫に夢中で仕事しない上司とかいっぱいいたし。

 今はゲームの仕事もしてるけど、ゲーム業界って草食系オタクの園なんだよ。
彼らは「女遊びするヒマがあったらゲームのことを考えたい」って人たちで、すごく仕事もできるし頭もいい。
それに比べたら、広告業界ってバカが多いなと思う(笑)。

K:そう、僕が言いたかったのもそれ。
モデル業界も女遊びに夢中な奴が多くて…。
元モデル仲間が30代になった時「モテるけどいつも最後は振られる」と嘆いていて。「付き合ったら中身が空っぽだったから」って理由で振られるらしい。

アル:驕るイケメンは久しからずだのう。

K:僕が本を読んでいたら「何それ、ナンパの小道具?」とか聞いてくるし。

アル:本物のバカなんだなあ…でもみんながそうじゃないでしょ?

K:うーん…男性モデルはもともと数が少ないし、その中でもモデルだけで食べていける人は5%もいないと思う。
ほとんどのモデルはお小遣い程度しか稼げなくて、バイトしながら続けてる状態。
それでも続けるのは「モデルやってるとチヤホヤされてモテるから」って理由の人が多い。

アル:マジでか、そんな理由かいな。

K:僕が事務所にいた頃、モデル仲間からしょっちゅう遊びに誘われたんだよね。
というのも、彼らは徒党を組みたがるから。

 たとえば男性モデル10人でクラブに行くと、タダで入れてVIP席に通してくれる。それ目当てに女の子たちが寄ってくるから。

アル:客寄せパンダ的な役割か。それって嬉しいのかね?

K:僕は女の子に興味ないから嬉しくなかった。それでますますゲイ疑惑が深まったんだけど…。
でも多くのモデルは「顔がいい=アイデンティティ」だから、顔目当てで女の子が寄ってくると嬉しいんだと思う。

アル:それで承認欲求が満たされても、付き合ったらアホがバレて振られるんでしょ? 「俺には顔しかないのか…」と悩まないのか。

K:悩む人はそこまでアホじゃないと思う。
むしろ複数の女性に貢がせて「俺ってすごいだろ!」と誇ってる奴も多かったよ。

 あと「今月、何人とやった」と話してきたり…「なぜ申告してくるんだろう?はてな?」と不思議だったけど「そうか、自慢したいんだ!」と気づいた。