月経中、やっていいこと、悪いこと
リズムが整った人なら毎月訪れる月経。月経は、月経前に溜めこんだ不要な水分や老廃物をデトックスできるありがたい時期ではあるけれど、経血の処理も面倒で、何かと不便を感じますよね。今回は月経期における、よくある疑問について医学博士で女性泌尿器科専門医の関口由紀先生に質問をぶつけてみました!
生理痛がひどいとき、薬に頼ってはいけないの?
月経時の不快な症状の代表的なものが生理痛。でも、鎮痛剤に頼ると飲みグセがついてしまい、痛みに弱くなってしまう気も……。だから、ひどくなるまで薬の服用をためらっている人も少なくないよう。
しかし、関口先生によれば、これは間違ったペイン(痛み)コントロールにあたるそうなのです。
◆関口先生の解説
「強い痛みを感じているのに鎮痛剤を飲まずにガマンし続け、限界を感じたらあきらめて、速攻性の高い効き目が強い薬を服用する、という方もいますが、これは間違えたペインコントロールです。
生理痛は、QOLを下げることにもつながるので、痛みはガマンし過ぎないこと。生理痛を少しでも感じたら、その段階で鎮痛剤を服用するようにしましょう。痛みが強くなる前なら、効き目がおだやかな市販薬の鎮痛剤でも十分です。
ただし、毎回日常生活を送るのが困難なほど生理痛が強い場合は、子宮内膜症などのトラブルを抱えている可能性があります。
放っておくとますます痛みが強くなることもあるので、市販の鎮痛剤に頼るのではなく、婦人科にて原因を突き止め、適切な対処法について相談しましょう。
子宮内膜症の場合、月経のたび苦痛を味わうばかりか、進行すると痛みが増し、不妊の原因になることもあります。
低容量ピルを服用して排卵そのものを抑え、子宮内膜の増殖を食い止める治療法も有効ですので、毎月強い痛みを感じる人は、一度婦人科にて診察してもらった方がいいでしょう。
なお、生理中に身体を冷やすと、筋肉がこわばり、子宮が経血を押し出すときに必要以上に子宮が収縮し、痛みを強く感じてしまうこともあります。
ですから、なるべく身体を冷やさないようにしてください。
また、月経中の身体はデリケートで知覚過敏になっています。身体を温めようと刺激物を摂り過ぎてしまうと、痛みが助長されることもあるので注意しましょう」
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