「腰を立てて座る」がポイント

そして、「どこを使って姿勢を立てるか」がすごいポイント。

「姿勢をよくする」っていうと、背中を丸めない、背筋をビシっとするっていうイメージがあると思うけど、意識したいのはそこじゃないの。骨盤なんだよ。

まず、姿勢よく座るってところから始めてみよう。
おそらくほとんどの人が、一日の中で一番長いのは座っている姿勢だと思うの。
だから、座った姿勢をキレイすると効果が大きいんだよ。
だって、座り方を変えただけで、生理痛がぐっと楽になるなんて、ウチのスタジオでは日常茶飯事だもん!!

じゃあ、どんな姿勢で座るのがいいのか。
一言でいうと、「腰を立てて座る」ってことかな。
座面についているのは、お尻じゃなくて、アソコがべったりつく感じ。

でも腰が反りすぎないように、軽―く腹筋使っておへそをちょっとへこませよう。
おそらくそんなにつらい姿勢じゃないはずだよ。
そして腰を立ててみると、背筋を伸ばそうとしなくても自然と背筋がすっきり伸びて、頭が前に飛び出さなくなるの。

これを自分の基本姿勢にしてみてね。
もちろん何かに集中すると、頭はどうしても前に飛び出してくると思うけど、ずーっと集中しっぱなしな人はいないから、気がついたらこの姿勢に戻す。
そうしているうちに、意識しなくても腰を立てた姿勢が基本になってくるんだ。

腰を丸めた座り方は、実は腰に負担をかけている

逆にオススメできない座り方は、腰を丸めた座り方。
こっちのほうがラクーって思うかもしれないけれど、実は体的にはこっちのほうが楽じゃないの。

例えば、腰痛は、腰に荷重がかかりっぱなしになって起こるんだけど、腰を丸めているのが一番の原因なんだ。
なぜかというと、腰を丸めて座る姿勢は、立っているときよりも、歩いているときよりも、一番腰に負荷がかかっているから。

肩こりもそう。
腰を立てた姿勢と腰を丸めた姿勢で腕を上げたり、肩を回したりする動きを比較してごらん。
ぜんぜんスムーズさが違うと思うよ。
私たちの筋肉や骨格は、腰を立てた状態を前提として、動かすようにできているの。だから、腰を丸めてしまうと、可動域が狭くなっちゃうんだ。

そして特に女子は、この座り方をやめたほうがいい。
その一番の理由は、腰を丸めると、オマタの筋肉である骨盤底筋が縮みっぱなしになったり、下腹がいつもギュッと縮んで、子宮や卵巣が押しつぶされたままになること。
そうすると、卵巣や子宮、生理のトラブルが起こりやすくなるんだ。

そして、縮みっぱなしの骨盤底筋と子宮のせいで、きゅうーーっと落ちるような深いオーガズムが感じられないアソコになってしまうんだよ!

たかが座り方ひとつで、人生のいろんなお楽しみを棒にふるのはもったいないよね。
今日からでも、腰を立てて座ってみてね!

【つづく】

Text/奥谷まゆみ

初出:2014.05.30