人柄や愛情がにじみ出てくる“見た目の愛し方”

スペック……という表現はあまり好きではないのですが、見た目や性格、経済的な部分など、個人に備わっている能力というのは、何か一つだけが突出しているのも魅力的ではありますが、お付き合いや結婚を考えるのであればバランスが大事だと思うのです。
たとえば、どんなにやさしくて、一緒にいる時間が心地よくて、相性もばっちりでも、莫大な借金があったり仕事が長続きしないような人なら、将来を共に歩んでいくことを考えたらやっぱり心配になっちゃいますよね。
まあ、これは極端な例ではありますが、種類はなんであれ、誰しもが魅力的な長所とそうではない欠点の両方を兼ね備えているはずです。

相手の長所は欠点が気にならないほど魅力的なものなのか、どれほど長所に魅かれたとしても他の欠点は見て見ぬ振りできないほど大きなものなのか。恋をするうえで何を重要視するのかが違うように、これらの捉え方も人によって様々です。
あなたにとって彼の見た目は魅力的な長所だと捉えられないようですが、それは彼があなたに与えてくれる愛情ややさしさを持ってしてもぬぐい切れないほど重大な欠点となり得るのか、冷静に考えてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、アイドルやアーティストなどの芸能人、アニメや漫画のキャラクターなどは、あなたの「かっこいい! 顔が好き!」というエネルギーを向ける対象になり得る可能性はないのでしょうか?
もちろん、歌やダンス、トーク力、生み出す作品などが素晴らしいからこそファンという存在がいて人気もあるのでしょうが、人前に出ることを生業としている人たちはそれこそ自分自身を商品にしている側面もあると思います。
その中には、きっとあなたの好みドンピシャの見た目の人もいるはずです。
実生活と趣味を切り離して、「かっこいい! 素敵! 推せる!」という存在を見つけ、滾ったエネルギーを注ぐのも、今の悩みを解決する手段の一つではないでしょうか。

少し話が逸れますが、わたしの夫は沖縄出身ということもあってか、とても彫りが深く濃い顔立ちをしています。
わたしは昔から、塩顔と称されるようなうっす~い顔立ちの男性がタイプでして、はっきり言って夫の顔はそれとかけ離れた、むしろ正反対のところにいます。
でも、今となっては夫の顔が大好きで、世界で一番かっこいいとさえ思っています。
それは、わたしの好みが変わったというわけでなく、お付き合いしていた期間も含めて6年近く一緒に過ごしていることで愛おしく感じる部分が増え続けているから。
ずっと一緒にいると、相手のいろんな表情を見ることができるんです。
映画を観ているときにハラハラしながら画面にくぎ付けになっている大きな目とか、「その服かわいいね」と褒めたときに「そうかな?」と言いつつもうれしさが隠しきれていない口元とか、隣で寝ていると安心しきって筋肉が緩み切った頬とか、はしゃいでるわたしを慈しんでいる顔とか。
夫の表情の変化は、ずっと一緒にいるわたしだけが知ってるんだよなぁと愛おしく思えるのです。
これだけの年数を一緒に過ごしているのに、「この人、こんな顔もするんだ!」という新しい発見は今でも日々増えていっています。
また、写真を見返したときに、昔と今との見た目の変化、そしてそれに肉付けされた記憶と経験によって、見え方の幅が広がっているように感じるのも、夫の見た目がどんどん好きになっていった理由のひとつだと思います。

パーツなどの造形としてだけでなく、相手のことが好きだからこそ、一緒にいて幸せだからこそ見られる彼の表情の変化は愛おしいと思えないのかどうか、少し考えてみてください。
歳を重ねていけば、みーんな平等に重力に逆らえなくなってしわくちゃになっていきますからね!
だからこそ、人柄や愛情がにじみ出てくる“見た目の愛し方”も知っておいたほうがいいのではないでしょうか。

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この連載では引き続き読者の皆さまからの恋愛相談を募集します。
最後の一歩が踏み出せない方の背中をドーン!と押すため、今にも崖から落ちそうになっている人を腕一本で引き上げるため、誰かに厳しく叱られたい方の左頬をフルスイングで打つため、わたくしポジティブゴリラは日々ゴリラらしく腕力を鍛えてお待ちしております。

Text/ものすごい愛
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読むとどうしても幸せになってしまう。“ものすごい愛” にまみれたサイコーにハッピーな日常エッセイ!

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