WANIMAデップに連絡すると…

余談はさておき、翌日、私は忘れ物を奪還するため、WANIMAデップに連絡をしました。

「今朝はありがとうございました。おそらくアイコスとピアスとコートを忘れてきてしまったので、お手すきの際に昨夜のバーへ届けていただけましたら幸いです!」

1日前にドンドンズンズンズンパンパンパンした女からのメッセージとは思えませんね。

「めっちゃ他人行儀w 了解!!!」

そう言いたい気持ちは分かります。心中お察しします。しかし、昨夜の出来事は私の記憶にはございませんので、お前は知らない人同然です。知らない人に対して、馴れ馴れしく接するべきではありませんので、この文面はオトナとして正解だったと言えるでしょう。てか、一回ヤったぐらいで距離が縮まったとか思うなよって話です。

それから数日後、私はWANIMAデップと出会ってしまった六本木のバーに忘れ物を取りに行きました。すると、ニヤニヤしながら近付いてきたオーナーに「お前ウチのバーに来るイケメン片っ端から行くのやめて(笑) ヤリチンの思考すぎるわ(笑)」と言われたので「じゃあ入り口に“当店ではお持ち帰りはお一人様につき一点までとさせていただきます”って書いとけ!」と言って、忘れ物を無事に受け取りました。

ちなみに去年、このバーで知り合ってセックスをした2019年私的に最もイケメンだった男が、どう見てもモデルの容姿なのに表参道の焼肉屋の店長であることが事後に発覚して、帰り道にLINEをブロックした話もまたそのうち書きますね……。

インスタのストーリーで知ったのは…

そんなこんなで、今回のワンナイトラフも無事に終わりを迎えたわけなのですが、忘れ物を取りに行ってからまた数日後に、オーナーのインスタのストーリーが更新されていて、たまたま開いてみたところ、そこにはWANIMAデップとチームラボではしゃいでそうなモブい女が写っており、こんなテキストが書かれていました。

「カップル誕生! おめでとう!」

私は呆然としましたね。彼女よ、全然おめでたくねーぞ。

もちろん、WANIMAデップを好きなわけではないので、彼女ができたことがショックだったわけではありません。しかし、「永遠とか純愛とかって、もう白タイツ履いたどっかの王子と動物と喋る女だけの話なんじゃねーの?」となんだかやさぐれたくなりました。まあ純愛から一番遠い行為を繰り返しているのは私なんですけどね! 今年はあと何回ワンナイトラフが起きるんだろうか……

Text/妹尾ユウカ

初出:2020.11.11