痛切なラブストーリー『痛み』 

 『天国への階段』『美しき野獣』のクォン・サンウが主演する、肌や心の痛みを描いた切ないラブストーリー。
ナムスン(クォン・サンウ)は、幼い頃にあった交通事故で両親を失い、その後遺症から身体的な痛みをまったく感じない体となっていた。
ある時、ナムスンはドンヒョン(チョン・リョウォン)という女に出会う。
彼女は生まれつき血友病を患っていて、ほんの少しの傷でも血が流れ続け致命傷となる体を持っていた。
ナムスンは苦しみながら生きる彼女を知って、事故以来はじめて心に重苦しい痛みを感じ、彼女を支えたいと考えるように。
また、ドンヒョンも痛みを感じず自棄になって生きる彼に、幸せで温かな思い出を与えてあげたいと思った。
お互いの欠けた部分を補い合うように恋に落ちたふたりだったが…。クォン・サンウにとって、『痛み』は映画出演10作目となる記念碑的作品。
劇中、常に外傷を負っているという痛々しい姿で、ひりつくような心の悲しみも同時に表現しました。

心や体に傷を負って孤立するふたりが恋に落ちるのはたやすいこと。
しかし、そのような恋には、仕事や家族なにもかもうまくいかなくても相手さえいれば心が満たされる、相手なしでは生きられないような、ある意味“完全な恋”を体験できるのです。
それがいいのかどうかは意見が分かれるかもしれませんが、長い人生で一回くらいはそんな恋におぼれてみてもいいのでは!? 

2012年2月11日(土)シネマート新宿・心斎橋他全国順次ロードショー

監督:クァク・キョンテク
原案:カン・プル
キャスト:クォン・サンウ、チョン・リョウォン、マ・ドンソク
配給:エスピーオー
原題:PAIN/韓国/104分

Text/AM編集部