男を青田買いするなら「学生時代にモテなかった男」一択/中川淳一郎

選ぶべき男

今回のテーマ「将来、素敵な男性になりそうな人を青田買いしたい」
将来、中川さんのように素敵な男性になる有望な人は一体どこにいるのでしょうか。そして、その才覚を見極めるポイントがあれば教えていただきたいです。

34歳のモテ期で感じたこと

私が「素敵」かどうかはさておき、今現在はフリーランスの編集・ライター・PRプランナーとして仕事が殺到しているだけに、私はかなり恵まれた状況にいることは自覚しております。ネットを見ていると「年収600万円の男と結婚したいアラフォー婚活女子の苦悩 ~好みのルックスの男性に会えない~」みたいな記事があるじゃないですか。こうした女性、私は会ったことはないのですが、頻繁にこの手の記事が出るだけに本当に存在するのでしょうね。

これが毎度「高望みしすぎだ」だの「BBAのくせに贅沢言うんじゃねぇ」といった罵倒の声に晒されます。私の場合、アラフォーだろうが「いい女」は「いい女」でしかないという考えのため、「BBA」なんて言う気もないし、「若ければ若いほどいい」なんて言うこともありません。ちなみに私が一番美人だと思う女性芸能人は岡江久美子さん(63)です。

今回のお題の「青田買い」は良い考え方だと思います。やはり、残念ながら結婚に至る交際をするには若い方が有利であることが多いです。理由は、「選択肢が多い」ことがけっこう重要なんですよ。なんとしても子どもが欲しい男であれば、相手女性の年齢は重要でしょうし、農作業や家業を妻に手伝ってもらいたい男にしても、妻は若い方がいい。

正直、ネット記事に登場する「婚活に悩むアラフォー女子」的な人って、若い頃にモテたがゆえに選り好みしてきたんじゃないかな、とも思います。なぜそれが分かるかといえば、私は26歳ぐらいまでまったくモテず、最大のモテ期が34歳だったという実体験があるからです。

ここでは34歳当時の話をしますが、とにかく女性がいる場所に行ったら「今度サシで飲みに行きましょう」と毎度誘っていただける状況が到来したのです。その理由は簡単で、私を誘ってきたのは同世代かもう少し年上の方々でした。33歳~45歳ぐらいの独身女性が結婚に対して焦りはじめてきたため、たまたま出会った独身男である私を誘ってくれた、ということでしょう。「そろそろ結婚しなくちゃ」と思うも、周囲の高年収でそこそこルックスも良い男は軒並結婚している。この人、キチンと仕事していそうだし、この場に来ているということは、意外といい物件かも……と思ってもらえたのかもしれません。私はまったくイケメンではありませんが、その頃は自分にとって恋愛史上で最大の波が来た感覚を日々実感していました。

私が彼女たちからサシ飲みに誘われ、何を思っていたかといったら、「オレなんかと一緒の時間を過ごしてくれてありがたい」ということでした。こうした気持ちを抱くに至るのは、学生時代と若手社会人時代にまったくモテなかったからです。まさかの「女性様」がオレなんかを誘ってくださっている――あぁ、有難い……。

「女日照り」の大学生活を送った男が狙い目

ですから、将来有望な男子を青田買いするには、若き日々にモテなかった男を若い内に見つけるのがいいです。これはもう結論めいたものになるかもしれませんが、私は以下のような男を見つけることを勧めます。

◆男女比がいびつ(男が多い)な大学生活を経験した男。国立や理系がイイ

私が学生の時代はトレンディドラマの全盛期の少し後で、大学生が楽しく恋愛をしているような描写がそこかしこで見られました。しかし、私が行った国立の一橋大学は男女比が7:1で、男の学生は「女日照り」と自虐的に自らを表現していました。ドイツ語のクラスでは、男35人に対して女性は5人。飲み会をするにしても男しかいない、なんてことが多かったです。

次第に男たちは女体への憧れを表明するとともに、女性から喋りかけられるだけで人生の幸せと感じるようになっていきます。そして、モテないまま3年間のキャンパスライフを過ごします。やがて就職活動に入ると男女比がより均衡しているような私立大学の学生と渡り合うようになります。

会社説明会やらグループディスカッションでは彼らのスマートさやイケメンぶりに気圧されるものの、なんだかんだいって第一志望の会社に入れるのは国立の大学に通う男であることが多い。本当に優秀なのかどうかはさておき、給料の高い会社への就職に強い大学は国立であることが自明です。

当然、早稲田や慶応も強いものの、何しろ学生数が多いため学校別採用がある以上、倍率でいったら人数が少ない国立よりも内定獲得は困難です。

そんな状況を通過してそれなりに待遇のいい会社に入った国立大学出身男は、「うわー、社会ってこんなに美女がいたんだ!」と思うようになり、そして女性から喋りかけられることを心から喜ぶようになります。

ここで調子に乗って「オレはモテモテだ、ウハハ!」みたいになるバカな国立出身者もいますが、この段階で女性に対して感謝の念を抱くような男こそ、あなたが「青田買い」するべき男です。