大きな“伝える”意志で、ヨメの生きた証が映画になった。

 コウタの手段は、ブログを書くこと。ヨメが生きた証を “遺す”意志はやがて“伝える”を伴い、ブログを超えて映画になった。

「死んだはずのヨメが、残されたダンナの前に現れる」は、もちろん映画化にあたって新たに加えられた大胆な設定。
実話ブログの真実性と、映画でしか表現できないある種のファンタジックな描写が合わさり、一つの大きな作品として私たちに“伝えてくる”。

たけうちんぐ 映画 死ぬまでには観ておきたい映画のこと 佐々木蔵之介、永作博美、佐藤仁美、高橋周平、並樹史朗 ショウゲート 夫婦フーフー日記 (c)2015 川崎フーフ・小学館/「夫婦フーフー日記」製作委員会

 コウタが、ヨメとのやり取りは「自問自答だった」と気づいた瞬間、映画はフィクションを離れ、極めて身近な体験になる。

 誰もがパートナーを選んだ時点で、先に逝くか、見送るかの二者択一は避けられない。

 笑って生きている喜びを噛み締め、今生きている相手とたくさん笑い、愛していく。
幻影でも亡霊でもなく、そこに一緒に存在していることの奇跡を、今目の前にいる人と体感してみてはいかがでしょうか。

5月30日(土)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

監督:前田弘二
キャスト:佐々木蔵之介、永作博美、佐藤仁美、高橋周平、並樹史朗
配給:ショウゲート
2015年/日本映画/95分
(c)2015 川崎フーフ・小学館/「夫婦フーフー日記」製作委員会

Text/たけうちんぐ