その恋はシフト通りにはいかない?職場の先輩との恋に立ちはだかる壁『SHIFT~恋よりも強いミカタ~』

 登っても登っても辿り着けず、背を伸ばしても届かない。頑張れば頑張るほど裏目に出て、どんどん遠ざかっていく。

 これは仕事の話じゃない。むしろ仕事だったらある程度時間を重ねて、腕に磨きをかけたら、成功はしなくても実現に近づけるものかもしれない。
実らない恋を経験したなら、この赤い髪の彼女の気持ちが分かるかも。
コールセンターで出会った先輩に恋をした子がどんどん女らしくなっていく物語です。

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 大阪アジアン映画祭2014でグランプリを受賞した本作は、なんと新人監督によるもの。
世界の映画祭で高い評価を得ているシージ・レデスマ監督が、女性監督ならではの女性視点で淡い恋愛模様を切り取る。

 赤い髪の主人公・エステラをイェン・コンスタンティーノ、彼女が恋をする先輩・トレヴァーをフェリックス・ローコーが演じます。
とびっきりの美人でもなく、日常からかけ離れてもいないエステラの親しみやすさ。イケメンだけど親しみやすく、誰よりも繊細なトレヴァーの可愛さ。
男らしさ・女らしさを忘れて、性別を無意味にさせる深い意味での“男女”が描かれていて、新人監督らしくない手慣れた完成度で楽しませてくれます。

恋の先に立ちはだかる壁の正体は?

 【簡単なあらすじ】
 真っ赤な髪のエステラ(イェン・コンスタンティーノ)はシンガーソングライターになる夢を持っている。でも、現実はコールセンターでパソコンを売り付けている。「こんな自分でいいのか?」と葛藤し、自分を探す日々を続けている。

 やる気がなく、遅刻ばかりのエステラの面倒をみるイケメンの先輩・トレヴァー(フェリックス・ローコー)。彼女の教育係として近づき、二人は次第に仲良くなっていく。
いつも優しくサポートしてくれるトレヴァーに、やがてエステラは特別な感情を抱き始める。しかし、トレヴァーとの間にはどんなに頑張っても越えられない壁があった——。