実家に帰ると、母親がテレビの前で韓国ドラマの若い俳優に釘付けになっていた。
母はこの俳優をどうしたいのだろうか。俳優は服を脱ぐ。おいおい。
視線は逸らさない。一点集中している。俳優は裸になる。そして女優の服を脱がせる。おいおいおい。ここ居間なんだけど。昼なんだけど。
母は一体どうしたいのだろうか。
若さへの憧れなのか、若さという造形物への感動なのだろうか。まるで展覧会の絵を眺めるように、若い男の肉体をありがたそうに見つめている。
「どうにかしたい」——もし母がそう思っているのであれば、この映画のロズとリルはそれのかなり先を行っている。夢を叶えてしまっている。
なぜなら、互いの息子とセックスしてしまったんだから。
これまで“禁断の愛”は様々な映画で描かれてきた。
「友達のカレシとャっちゃった。。」「パパとホテル行っちゃった。。」「もぅマジ無理。。」「おじいちゃんとしょ。。」となぜかコピペ風に書いてしまったし、4つ目は例外すぎるが、それでも親友同士がその息子を愛してしまう映画は初めてじゃないでしょうか。
主演はナオミ・ワッツとロビン・ライト。数々の恋愛スキャンダルを乗り越えて、今もなおスレンダーな肢体を保つ二人は適役です。それぞれのイケメン息子に抱きたいと思わせる美貌と境遇に、ひょっとすると多くの妙齢女性が激しく舌打ちするくらい羨ましく思うかもしれない。
ノーベル賞作家ドリス・レッシングの問題作を、女流映画監督のアンヌ・フォンテーヌが映画化。主人公たちと年齢もそう遠くない監督だからこそ、禁断の愛に目覚めた葛藤が生々しく描写されています。
熟女×年下男子とのイケナイ恋愛
【簡単なあらすじ】
オーストラリア東部の海辺の町に暮らすロズ(ロビン・ライト)とリル(ナオミ・ワッツ)は双子の姉妹のように仲が良く、幼い頃から親友の関係。それぞれの息子・トム(ジェームズ・フレッシュビル)とイアン(ゼイビア・サミュエル)も互いに仲を深め、4人は家族同然だった。
イアンは幼少期に父親を亡くし、ロズを二人目の母親として慕っていた。しかし、いつしかその気持ちは強い恋愛感情へと移ろいでいく。
ある夜、ロズの家に泊まったイアンは感情を抑えきれず、身体を重ね合ってしまう。それを知ったトムはショックを受け、まるで当てつけのようにリルに迫り、二人は一線を超えてしまう——。