プロポーズされたかったけど、逆プロポーズをした友人

私の友人のKさんは、子供の頃からロマンティックなプロポーズを夢見ていたけれど、彼の優柔不断な態度にしびれを切らし、自分から逆プロポーズを仕掛けました。
その結果、めでたく入籍となったんですが、自分からプロポーズしたことで、彼に背負わせようとしていた「重い責任」に気付けたと言っていました。

Kさん「いざ自分からプロポーズするとなると、相手が病気で倒れた場合、自分の収入で支えられるだろうか、その時子供がいたらどうしたらいいのか。老いたときの介護はどうしようかとか、いろいろ考えちゃったんですよね。結婚にあこがれてはいたけれど、ああ、やっぱり、結婚って大きな決断なんだなと思って。
そのとき、彼の立場も考えずに重い決断を背負わせようとしていた自分に気付いたんです。それに、私の方が『結婚したい』と考えているのだから、やはり私から伝えるのが筋だなと思いました。」

「男なんだから、こうしてほしい」という思い込みは捨てよう

「男の人にはスマートにイイお店に誘ってほしい」
「男なんだからかっこつけて奢ってほしい」
「男なんだから家族を養ってほしい。でも家事もしてほしい」
「プロポーズは男からしてほしい」

などなど、「できたら男の人にはこうであってほしい」という性的役割の押し付けがいまだに存在します。

でも、一度立ち止まって考えてみてほしいのです。
「男なんだから」という理由で、彼に責任と役割を押し付けていないかと。

反対に、「女なんだからこうあってほしい」という重りを押し付けてくる相手とこれからの人生を背負いたいと思えるでしょうか。どちらかといえば、性別による重りをとっぱらってくれる人と一緒になりたいと思うのではないでしょうか。

相手に対して求めていた意思決定は自分でもできることなのか。
単なるエゴの押し付けになっていないか。
優柔不断になっているのはむしろ自分ではないのか。

グイグイ引っ張ってくれない彼に対して、「男だから」「女だから」は取っ払って、人対人の対話を重視したコミュニケーションをしていくことが重要だと思います。

Text/凛乃子
初出:2019.04.04