「これからの『本当の恋愛』の話をしよう」連載で女性からの支持が高いファーレンハイト、改め、桐谷ヨウさん初の書籍『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』の発売を記念して、独占先読み企画が実現しました!
2月26日の発売が待ち遠しくなる、盛りだくさんな内容でお送りいたします。
それでは、第3回目の先読みをどうぞ!
男好みの女になるのは、しごく簡単だ

恋愛の現場は頻繁にマーケティングに比喩される。
自分を売り込むターゲットを明確に設定しよう、そこに最適化されたファッションやアクションを取っていこう、競合他者に勝てる自分の優位性を見つけよう。
確かに似ている部分は多い。
ここでひとつの観点を授けたい。
マーケティングの視点には二種類あるということ。
ひとつは「マーケット・イン」、もうひとつは「プロダクト・アウト」。
前者は購買者・市場の目線で「欲しいもの」「ウケそうなもの」を提供していく行為。
後者は生産者の目線で「作れるもの」「売りたいもの」を提供していく行為。
恋愛初心者はまずマーケット・インを意識してほしい。
「私の価値を分からない人に興味はない」ではなく、「まわりから価値があると思われる自分になる」ことを大事にする。
なぜなら客観的な評価が伴わない存在に、価値などないのだから。
まずはそこを認めることがスタートになる。
世間で「良いとされているもの」「好ましいと思われるもの」を自分のなかで吸収していく。
まずは相手のニーズに合わせて、自分を変えてみる。
愛してもらえるような存在に最初はなってみる。
たとえば俺自身も、かつてはモテるために「女の子が好ましいと思うこと」「女の子に喜んでもらえる男はどういう人なんだろうか?」というところから始まった。
どういう気遣いを女の子は喜ぶのか手探りで身につけていったり、キャラクターや店の内装をカワイイと思う男にはない感性を育んだり。
そもそも男らしい男になりたいと思ったことは一度もなく、役割としてリードする立場を引き受けた側面がある。
普通に考えて、女心のかゆいところに手が届かない男を好きにはならないよね?
当然、男から見てもそう。
男心をくすぐれない女はモテない。
これらを身につけた後はプロダクト・アウトしていく「これまでにいなかった魅力」を持った女になっていってほしい。
恋愛で言い換えれば、これまで相手が重要視していなかったものに気づかせる、価値観を覆すほどの魅力を感じさせるということになる。
これはかなりハイレベル。
自分に確かな自信を持ちながらそれに驕らず、他人を気遣える余裕がある存在になる必要があるから。
だからこそ最初の一歩としては「男が喜ぶ女」になることをひとまずは大事にしていってほしい。
さて、それでは男ウケのいい女性とは?
傍目にモテそうに見える女性は何タイプかある。
・高嶺の花系美人
・気軽に話せるボーイッシュな元気っ娘
・とにかくノリが良くて一緒に楽しめて華を添えてくれる系女子
・なんとなくエロい雰囲気が出ている人
外見的・キャラ的な違いはさておき、男にウケる女性のコミュニケーションの特徴は
その男性を受け入れている(ように見せることが)できる人だ。
モテる女友達は「いかに相手に自然体でいてもらえるか」に気を配っていると語っていた。
たしかにリラックスさせることまで成功していたら、間違いなく相手は受け入れてもらえていると実感しているに違いない。
前章で書いたように、大半の男性は女性がコワイ。
だから、まずは自分を受け入れてくれている“安全確認”が取れないことには恋愛モードのスイッチが入らないらしいんだよね。
もちろん、女好きは違うよ。この男どもは、初っ端からフルアクセルで前進することをあらかじめ決めている。
あとはどうやって彼女の心をオープンさせていくかを試行錯誤しているだけ。
だけど、それができない人には女性のほうから積極的に好意のサインを出してあげる必要があるんだよね。
そうしないと男性のモチベーションを不本意にも挫くことになって、女性のほうも損をすることになっちゃう。
だから、まずは敵じゃないことを積極的に、徹底的に表現してあげてね。
人それぞれのやり方があるけれど、向かうべき方向性はこう定めてほしい。
Text/桐谷ヨウ
【前回までの記事はこちら】
・【第1回】恋愛の本質は「男に選ばれる女になろう」ではない
・【第2回】大多数の男性は女性から「風景扱い」された過去を持つ