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  • 2017.10.03

「東京以外」をうらやましいと思う感覚。旅した時間に考えたこと。

旅することで感じるのはその土地らしさ、だけではなく普段自分が住む地域との落差についてもです。東京や関東圏以外での生活を経験したことがないニクヨさんが、札幌でのショウで考えたこととは?

肉乃小路ニクヨのニューレディー入門
by Betty Nudler

 先週も札幌の話をして今週も札幌の話でスミマセン。
9月の三連休に札幌にショウをしに行って来ました。
詳しくは先週のお話を読んでください。
9月の三連休は台風が日本列島に近づいていましたね。
今回は移動や滞在にモロにぶつかり、
間一髪、移動には影響がありませんでしたが
滞在中はホテルから出られない時間も多かったです。

 
 ホテルの部屋に一人で居てもやることはあまり無いので、
ボケーッと地元のテレビを観ていました。
台風が近づいているので、台風情報、細やかな避難情報、
河川の氾濫情報などが朝からずっと流れていました。
私はやっぱり台風は大変な災害をもたらす天災で、
かくも細やかに報道されるのだなぁと感心しつつ、
無事を祈って過ごしていました。

 テレビだけでは飽き足らない私はネットニュースでも
台風情報を見ていました。するとそのニュースの感想に
テレビの台風情報は関東を過ぎると殆ど取り扱われなくなるという
意見があり、それが地方蔑視の表れだということで大いに賛同を受けていました。

メディアの特性

 私は今、自分の観ているテレビではまだまだ台風情報を熱心にやっているのに
どうしてこのギャップがあるのだろうか考えました。
そしてすぐに気が付きました、地上波テレビは地域別になっているのです。
NHKなどは各県に一つ放送局がありますし、
民放のネット局も全ての県では無いにせよ、細かく放送局があります。
全国放送の番組もありますが、各局ローカルの番組も多いですし、
全国放送でも時間帯やコーナーによっては地元制作の枠があります。

 つまり、関東の人は民放のキー局が全国ネットの発信源だと思って、
これが全国に流れているのだと思ってしまいがちなのですが、
それは全くもって間違いで、夜のバラエティーなどを除き、
ワイドショーや報道は地域密着型のローカルな話題を放送します。
東京生まれ、千葉県育ちの私は自分が観ているテレビの情報が
スタンダードだとばかり思っていたのに、実情は違ったのです。

 だから関東を過ぎたら台風情報が激減するという感想も、それを地方蔑視だ
という感想も、そのメディアの特性に気が付いていないだけなのです。
地上波テレビは本来ローカルなメディアで、各地域ごとに放送内容が違います。
各地域の人にとって必要な情報は、各地域のメディアが一生懸命伝えています。
よく考えると全国の放送局の親会社は地元資本の新聞社だったりするのです。
当たり前だと思うこの事実も同じところから動かない日常を送っていたら
わかりませんでした。
実際に移動をして災害に遭遇してみて、こういう気付きに至るのです。

 

百聞は一見にしかず

   

 同じように移動をしてみないとわからないことが沢山あります。
ただ移動をすることだけで見えてくる景色の違いや
ただ地元のテレビを観ているだけでも沢山の気付きがあります。
地方の駅前のシャッター商店街から車社会の浸透具合がわかりますし、
車窓から見える耕作放棄地から日本の農業の担い手不足がわかります。

 私は千葉県と東京にしかルーツが無いので、こういうダイナミックな変化に
気付きにくいのですが、東京から遠い地域から来ている人達は
最初からそういう視点を持っていたり、
帰省の度に東京と比べることができて羨ましいなと思うのです。
その違いにアイデアや発想の素が沢山あるのです。

 私が東京から遠い所から来ている人に魅力を感じるのはそういったことが
理由なのかもしれません。
移動をするということはそれだけで視点が広がる素敵なことなのです。
観光はあまりできませんでしたが、改めてそのことに気付かされた札幌旅行でした。

Text/肉乃小路ニクヨ

次回は <恋愛を楽しめるのは30代から?携帯電話を盗み見しなくなるほどの心の余裕を>です。
恋人の携帯電話をこっそり見てしまった経験はありますか?浮気を疑っていたり、パスコードが解除されていたからなんとなく出来心で…理由はいろいろですが、見てもいいことはなにひとつないと語るのがニクヨさん。人に対する興味が過剰なときは恋愛もうまくいきづらいからこそ、ゆとりを持って相手を見つめられる30代以降の恋のほうが楽しめるのかもしれません。

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ライタープロフィール

肉乃小路ニクヨ
東京の片隅でひっそり生き続けるちょっぴりしょっぱくてサワーなニューレディー。オーバー40歳、崖っぷち女装
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