「明るくてきれい」へのプレッシャー。翳りが薄い現代の明暗を考える。

肉乃小路ニクヨのニューレディー入門

 私は最近朝の連続ドラマを毎日観ています。
今期は「ひよっこ」というドラマです。
1960年代から70年代の高度成長期と呼ばれた時代の話で、
貧しいながらもみんなで助け合ったり、近所や職場も含めて気遣いあったりする
温かいストーリーで、一日の始めに観て、今日もみね子(主役の役名)たちみたいに頑張ろう
って思える良いドラマです。すっかりハマっています。
もともと昭和の芸能が好きですし、昭和って良いなぁとつい最近まで
うっとりしながら観ていました。
私も42歳ともなると13歳まで生きて来た昭和の記憶もだいぶ薄まって来ていたのです。

昭和の現実

 でも最近、ひょんなきっかけでスポ根アニメ「アタックNo.1」を見始めました。
小さい頃スゴくハマって観てたなぁと懐かしい気持ちで昭和ノスタルジーの一貫で
軽い気持ちで見始めたのです。
そうしたらまあ、ひよっこと同じような時代設定なのに
意地悪な友達や今なら問題になりそうな教師の体罰的な描写がいっぱいです。
主役のこずえも簡単に友達にビンタを食らわせます。今はまだ中学生時代のお話ですが
昭和の中学生ってこんなにおっかなくて、意地悪で闘いながら生きていたのね
と感心しています。

 私は昭和という時代の陰の部分をすっかり忘れていました。
あの時代は兎に角、若い人が多い時代で血の気も多くて、
今よりずっとバイオレンスでみんな競争をして闘っていました。
人権意識も低く、あからさまな差別や偏見が沢山ありました。
最近のワイドショーでも、たまに起こる凶悪事件を集中的に取り上げているので、
今の方が凶悪事件の件数が多いような気がしますが、
凶悪事件の件数自体は昭和の方が圧倒的に多いのです。
街は暗く、夜は大人の世界で怖い人がそこら中にいました。
私も家の中では夜更かししていましたが、外は怖かったし、
うちの近所には野犬もウロウロしていました。

 いつの間にかそういう陰の部分は皆で改善して無くなっていきました。
今は昭和に比べると光に溢れて遥かに生き易い時代になっているのです。
陰が薄くなれば光も薄くなるのは当然で、昭和に比べると大スターが不在というのも
一見すると闇が無くなったからです。