規格外がいなくなった成熟社会

 そういえば昔のテレビには、規格外の方々が普通の番組に沢山出ていました。
しかし、テレビが巨大産業となり、一般の企業と同じようにコンプライアンスや
幅の広い視聴者に配慮するようになった結果、
制作する番組ではテレビ局の規格内で計算ができる出演者ばかりとなりました。
それはそれで時代の流れとして仕方ないのかなと思います。

 そんな中でみんなが安心して規格外を見られる番組、
それが現代ではワイドショーなのではないかと思います。
報道の形を取っていますが、どう考えてもセンセーショナルな映像を観て、
あれこれ感じたいという視聴者のための番組作りになっています。
さらに最近のワイドショーは芸人さんが司会やコメントをする番組が増えています。
私には偶然とは思えません。
制作者が敢えてイジりが巧みな芸人さんに仕切りやコメントをさせているのではと思えます。

人間観察と自戒の場

 私がワイドショーで規格外の方を見たい動機は、若い頃は好奇心だけでした。
でも捕まって話題になる方々がやがて同世代になり、年下になり、
ということが増えていきました。
当初はモンスターを見るような感じたったことが
段々加害者も被害者もとても身近に感じるようになったのです。
そして、自分も一歩間違えたら法律の越境者となってしまうかもしれないという危機感を覚えるようになりました。
だから枷が外れてしまった人間を見ておこう。
今はそういう自戒の意味も込めているような気がします。

 ワイドショーの制作者もきっと同じように、この現代社会ではそういう危うい状況に
みんないるのだと知らせるために、敢えて懲罰的なスタンスを取っているように思えます。
ただ、社会道徳や正義という、危うい価値観で斬り込むので人権侵害や
間違いもあります。それも含めて社会の縮図なのです。

 その危うさを分析しながら見る。
マスコミの道徳と正義の基準をチェックする。
ネットやSNS、友人との意見を比べて時代のトレンドを知る。
そして自分の価値観を確認したり、修正したりする。
そのために私は下世話だなと思いながらも、何となく見てしまうのです。
あなたはどういう風に見ていますか?

Text/肉乃小路ニクヨ

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