反面、家族とはあまり深くなり過ぎない方が良い
仕事の面においては質と深さを追求していくことが大事だと思いますが、家族においては深さや濃度を追求するのではなく、その逆を進めた方がいいのではないかと思っています。
家族というのは真面目な人がやればやるほど、共依存が進んでしまう傾向があるように感じます。教育ママしかり、家庭内暴力しかりです。
愛情と思っていたことの正体が依存であったというのは、恋愛関係においてもよくあることです。
私はいつか離れて独り立ちした時に誰とでもうまくやっていけるように育てた方が、育てられる側も、育てる側も依存しあわなくて、強くたくましく生きていけるのではないかと思っています。
ネグレクト(育児放棄)は論外ですが、ある程度、他人を介在させて、お互いに逃げ場を作りながら育てる方が良いと思います。
そのためには社会全体で子供や若者を育てるという意識をもっと強くしないといけないし、そういった機会や場所をもっと増やすことがこれからは大切になってきます。
自分が子供だったら、依存することで存在意義を確認する親と過ごすより、自由に動きまわる大人の背中を見たいものだなと思うのです。
仕事は代役がきくからこそ、深さを大事に。
家族は依存してしまう傾向があるからこそ、浅さを大事に。
永遠なんてないし、代わりなんていくらだってあるけど、その心がけしだいで最期まで多くの学びに会える気がします。
優等生過ぎるかしら。ふふふ。
Text/肉乃小路ニクヨ
初出:2016.05.24
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