「子連れで飛行機って大変じゃない?」

というわけで着々と準備が進んでいったのですが、さて、こういう感じでしょっちゅう子連れで国内外に旅行に出掛けているせいか、「子連れで飛行機に乗るのって、大変じゃない?」という質問をいただくことがあります。が、わたしの実感としては、新幹線での旅行のほうが大変な印象です

というのも、新幹線に乗る場合って、自分ひとりで大荷物を抱えて座席まで移動しなくてはならないし、乗った後に子どもが騒ごうものなら、周囲に配慮して連結部分に避難したりして、結局指定席を取ったのに、まったく座っていられなかったなんてこともある。最悪なのは帰省などで込み合う時期で、人々は殺気立っている上に、逃げる場所はない……って子連れにとっては地獄です。

一方、飛行機の場合、空港について荷物さえ預けてしまえば身軽になるし、チェックインや搭乗なんかも優先的にしてくれる。機内でも、何かと客室乗務員の方たちが気にかけてくれて、飽きて騒ぎ出したらおもちゃや絵本を持ってきてくれたり、抱っこしてあやしてくれたりもするのです(※航空会社によります)。もちろん立ち乗り客もいないので、気分転換に、空いているスペースで少し歩かせることだってできる。

「子連れで海外って大変じゃない?」

また、「子連れで海外って、大変じゃない?」とも聞かれますが、国内旅行と海外旅行とを比べると、一長一短という感じです。国内旅行の良さは、現地でレンタカーを借りてしまえば移動が楽なことにありますが、海外、とくにアジアの場合はタクシーが安いので、すべての移動をタクシー(もしくはUberやGrabといった乗車アプリ)にすればいい。
食べ物については、日本だとなんの心配もしなくていいのは確かですが、海外でも都市部や開発されたリゾート地であれば、マクドナルドやケンタッキーがあるので、飢えることはないし、当然のことですが、現地にも赤ちゃんがいるわけで、何かしら食べられるものはある。

産後すぐの頃、大好きだったタイに再び行ける日は、少なくとも6、7年後かなと絶望していましたが、実際は3年、たった3年でした。趣味や何か好きなことを、出産で一度手放したとしても、取り戻そうと思いさえすれば、取り戻すことは、割とすぐにできるのです。

Text/大泉りか