これは好意の証なのか

もちろんペニスの画像を送ってくるのは、知り合いばかりではありません。むしろ最近では、まったく知らない人から、Twitterのダイレクトメッセージや公開しているメールアドレス宛に送られてくることが増えました。多くは「大きすぎて、相手の女性が痛がってセックスができません」「小さすぎてコンプレックスなのですが、どうでしょうか」と、言い訳がましく悩み相談の体を取り、勃起したペニスの画像を送ってきます。

お前ら、画像を見てもらいたいだけだろ。そう思うのですが、なぜ彼らが自分のペニスの画像を見てもらいたいのか、その気持ちがさっぱりわからないのです。だって、わたしには自分の股間の画像を男性に送りつけたいという願望がまったくない。

つい先日も、「勃っても、すぐにふにゃふにゃになってしまいます。オナニーをしても完全に固くなっていないのか、射精が勢いよく飛びません」というメッセージとともに、様々な角度から撮られたペニス画像が送られてきました。
「もういったい何なの! なんで男って、ペニス画像を送りつけてくるのさ!」
と、夫に嘆いたところ、
「それは見てもらいたいからでしょ」
というシンプルな返答をいただきました。
「えっ、あなたも見てもらいたい願望あるの?」
と尋ねてみると、しばし考えてから、
「うーん、そりゃあるな。誰にでもってわけじゃないけど」
と。夫よ、おまえもか。

見てもらえると嬉しい。相手も送られて喜んでいると考えている。これに一番近いものはなんだろう、とずっと考えていたのですが、先日、知り合いの、既婚男性と不倫中の女性と、その不倫相手の既婚男性とのLINEのやりとり画面を見た時に、「これだったか!」と思い当たりました。自撮り画像です。

彼女がLINEで不倫相手に送っている自撮り画像は、布団に寝そべっていたり、ウインクしていたり、新調した眼鏡を掛けてみたり、第三者のわたしからすると、「うわっ、こんな画像送ってるの!?」と恥ずかしさに顔が赤くなるようなものでした。が、彼女はそれを「相手に見てもらいたい」し「相手も喜んでくれる」と思っている。だからこそ、送っているのです。

そう考えると、ゲイの友人がわたしを元気づけるために送ってくれた、「お気に入りのオチンチン画像」は、イケメン俳優のセクシーな画像のようなもの。かつての恋人が送ってきた射精ペニス画像は、特別な用事があっておめかしをキメた俺の姿。SNSで送られてくる見知らぬ人のチンポは、ファンレターに貼るプリクラと同じ意味を持っている、のではなかろうか。

ようするに彼らは、女性をビックリさせたいという、露出狂的な後ろ暗い興奮だけではなく、単純に好意の証として、ペニス画像を送ってきていることもあるのはないでしょうか。君ら、どんだけ自分のオチンチンが好きなの? と呆れつつも、こっちが「送って」とリクエストしない限り、ペニスの画像の送付はやめていただきたい次第であります。

Text/大泉りか

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