つまらない問題が意外と大切
元カレと同棲していた頃は、エアコンのリモコンは彼が握っていました。彼は暑がりだから可哀想だし、それに暑いのはクーラーで冷やさないとどうにもならないけど、寒い分には着こめばいいと思っていたのです。
まぁでも、クーラーの冷気って独特で、着こんでもなぜか寒いんですよね。寝る時は、羽毛布団を掛けたとしても、頬っぺたや首すじが冷えに冷えて目を覚ましたり、翌朝、ピッキピキに筋肉が強張っていたことがよくありました。
夏だけではありません。真冬は「ただでさえ嫌な仕事に行くのに、早朝、起きるのがつらいから、せめて部屋は暖かくしていたい」という同棲相手の意見を尊重して、起床時間の2時間前にヒーターのタイマーを設定していたこともあります。しかも30度。
その当時のリビングルームは2階建てのテラスハウスの1階にあったので(寝室は2階)、さすがに少し無駄じゃないかと思い、せめてタイマーは1時間前に入るようにしてくれまいかと提案したこともありました。しかし、「部屋を暖かくしたいっていう願いくらい、叶えてくれないか」という、まるでわたしがモラハラ女であるような返事が返ってきて、口を出すのをやめました。誰もいない部屋が30度設定のヒーターで温められ続けること毎朝2時間。冬になると2万円を超える光熱費の請求書が届くたびに、ストレスを感じていました。
一緒に暮らしていく上で、こういうつまらない問題が意外と大切だったりするんですよね。だから思うのです。温度調節のリモコンを、完全に女性に委ねてくれる男性というのは、とてもありがたい存在ではないかと。暑さ寒さの調整を相手に譲ってくれて、そのことにストレスを抱かない男性は逸材です。
Text/大泉りか
初出:2018.07.14
次回は<「あなたの彼とヤってますけどアピール」する女たちは何を考えているのか?>です。
「あなたの彼、私と浮気してますよ」とアピールする女性っていませんか?大泉さんも何度もされた経験のあるあの行為が、いったい何のためにあるのか考えてみました!3パターンあるうち、一番手になりたいわけでもない女性は特に謎ですが……?
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