不倫中の女友達に、結婚した私が「わかる」と共感するのは正しいのだろうか

妻のわたしと不倫中の女友達の友情

線路の上を手をつないで歩んでいく2人の女性のサムネイル画像 maya_7966

 人生も中盤に差し掛かると、旧知の女友達と自分が、必ずしも同じ場所にいるとは限らなくなってきます。シングルの人、恋人がいる人、恋人と同棲している人、結婚している人、結婚して子供がいる人、離婚した人……。だからこそ、いる場所が違っても、その時々の状況で、近づいたり少し離れたりしながらゆるく繋がり続けるというのが、女同士の友情のかたちだと思っていました。

 しかし、妻という立場のわたしにとっては、既婚男性と不倫中の独身の女友達と、どう関係をキープしていくかということは、悩ましい問題のひとつです。「不倫なんてけしからん。そんな人の道から外れた女とは、関係を続けることなんて出来ない」というような潔癖さなんか、まるきりないですし、他の女性と結婚している男性を好きになってしまって、別れられなくて苦しい気持ちだってわかる。そもそも関係性に、正しいも間違っているもない。

 けれども、この「わかる」ということは、よほど上手に伝えないと、上から目線に感じられてしまう可能性があります。その上、もともとわたしはあまり細やかなタイプではありません。ゆえに、きっとうっかりと失言をしてしまっていることもある。

 反対に、不倫中の友人が、正妻という立場の女性たちそのものを、ちょいとバカにしたような発言をしてしまったとしても、それはわたしを傷つけるためではないことは、頭では理解できています。だから、お互いの発言や言動に、たまに「ん?」と思うことがあったとしても、友情を成立させ続けることはできるのではないか。その女性と友情関係にあることに魅力を感じていて、さらにその女性も、わたしとの付き合いに魅力を感じていてくれさえすれば……と思っていました。

 そして、実際にそうやって、仲良くしていた女友達がいたのですが、しかしやはり、ひょんなキッカケで縁を切ることになってしまいました。