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  • 2016.12.03

「恋愛名言集」は男の都合で出来ている?昔からの言い伝えには注意しろ!

恋愛で何か問題に直面したときに思わず頼ってしまうものの上位にランクインするモノといえば、「名言・格言」だと思います。そこには、心を軽くしてくれるような魔法が散りばめられた素敵な言葉が…と、思ってしまうのは少し単純かもしれません。恋愛にまつわる名言・格言を紐解くと見えなかった世界が見えてくるのです。

恋愛格言、「虚言か否か」を考える

大泉りか 人妻は不倫の夢を見るか?
by Mesa Tactical Photos

「朝きげんよくしろ」「人には腹を立てるな」「風吹きに遠出するな」

……みなさん、この言葉を見たことがありますか。居酒屋チェーンのお手洗いによく貼ってある「親父の小言」というものです。
目にするのが酒場のトイレというで、ほぼ酔っぱらった状態であることも手伝ってか、毎度、用を足しながらも、「なるほどなぁ」と思わずシミジミと考えてしまうのですが、さて、恋愛にも誰が言ったか知らないが、まことしやかに言い伝えられている先人の知恵のような言葉ってありますよね。

 例えば

「略奪愛して奪った相手は、再び奪われる」
恋人がいるのに心変わりをするような人は、例え自分のものにしても心変わりをしてしまうよ、という注意喚起です。

 これが世の真理であるかないかは、ケースバイケースとしか言いようがありません。

 ですが、略奪愛されて結婚した自分に照らし合わせてみると、「今の相手ほど、性格も生活もピッタリ合う人はいないだろうから、奪われることはないな」と思う反面、薄っすらと不幸せを感じながらも「これくらいの不幸は世間並み」と目を瞑って今の状況を保守するのではなく、勇気を出してエイヤッと捨ててしまったほうが幸せになれる、ということを身をもって経験しているからこそ、今のパートナーよりも性格も生活もピッタリ合うような人が訪れたら、どうなるかわからない……と思う部分もあります。

 まぁ、ないとは思いますが。

「好きになった人ではなく、好きになってくれる人と結婚したほうが幸せになる」
「年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せ」
「浮気のセックスは外食のステーキ、彼氏とのセックスは家で食べるお茶漬け」
「これまでヤった男の数? おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか」

……この中には、わたしの友人が作ったものも混じっていますが、ツイッターが流行中の現在、140文字という縛りは恋愛格言を呟きやすいこともあって、耳にする機会も増えてたなーという印象です。なかには、botにして、自分の恋愛哲学を流している人もいますしね(笑)。

 ただ、そういう格言や名言でも、特に昔から言い伝えられているものについては、少し注意しなくてはいけないと思うんです。っていうのも、その当時に生きる人々にとって、都合よく作ってある可能性があるからです。

 具体的に、誰に都合がいいかというと、男性です。
釣った魚に餌は与えず、生かさず殺さず飼い続ける――とまで言うと、ちょっと大げさですが、ようは家長がいて、妻はそれをサポートするという昭和的な家庭を築くため、女に「これが幸せなんだ」と自分たちに都合よく言い含めるためのワードが、名言ぶって流布されているように思えるのです。

名言の真理を紐解けば、自己形成をも楽しめる?

 そのひとつに、「女は、付き合う男で変わる」というものがあります。
これ、よく聞きますし、確かに男と付き合うことで、ガラリと変貌を遂げる女もいることは確かです。というか、わたしも付き合った相手の影響で、横浜レゲエ祭に行ったこともあれば、ホットロッドにカスタマイズされたアメ車を観にわざわざ富士スピードウェイまで行ったこともあります。

 けれど、これに関して思うのは、「付き合う男で変わって何が悪い」ということがひとつ。
そしてもうひとつには、「付き合った男に影響を受けたからって、女は根本から変わるわけではない」ということです。

 というのも、そもそも、付き合った相手の趣味や嗜好を受け入れることは、世の中に対する視野を広くするってことです。「わたしは興味ないから」と頑なに受け入れないよりもずっと楽しい人生を送れる可能性がある。
付き合う男というのは、その世界を知る単なるキッカケでしかなく、その先を掘るのは、その女性自身の自由。それに、相手が好きなものに興味を持つって、優しさのひとつでもありますよね。「女と付き合っても、何も変わらない男」って心が狭くて優しくない男です。

 そもそも、何かを好きになったり興味を持ったりするのって、親だったり兄弟だったり、友達だったりと、誰かしらの影響を受けてのことが多いのに、なぜ影響を与えられたのが「付き合った男」の場合だけ、いつまでも「あれは彼氏の影響で……」と言われ続けないといけないのでしょうか。

 実は、そういうことを言う男性たちの心の中には、裏返しに、「付き合った女のコには、自分が影響を与えたいし、ずっとその影響下にいて欲しい」っていう願望があるのではないでしょうか。

 だから女性がその後、勝手に自分が影響を与えたと自負している分野で飛躍すると、「昔は何も知らなかったのに」なんて、負け惜しみじみた言葉が出てきたりもする。
そんな心の小さい男性に謗られることを恐れて、委縮するのなんてもったいない。ミーハーと言われても、にわかと言われても、気にせずに、人から与えられる影響を咀嚼して、自分を形作っていったほうが、面白い人間になれるのでは、と思うのです。

Text/大泉りか

次回は<風俗は許す、浮気のセックスは不潔だから許せない!?>です。
恋人の浮気を知ってしまったその時、真っ先に頭の中を駆け巡るのはどのようなことですか?「自分ではダメなのか?」「このまま別れを迎えるのか…」などなど…いや、本心は「あいつ、ヤっただろ?」「粘膜同士が触れ合ったのかよ。」と思ってしまいませんか?今回は、そんな浮気セックスについてのお話です。

童貞の疑問を解決する本

ライタープロフィール

大泉りか
キャバ嬢、SMショーのM女、ボディペインティングのモデルなどの経歴を経て、現在は官能小説家、ライトノベル作家。

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