びっくりするくらい皆無なエロティックさ、しかし…!
今回の実写版『シンデレラ』は本来のベストスタンダードを貫き、1950年のディズニーアニメ版『シンデレラ』にプラスαの要素を入れることでより深い作品に仕上がっています。アニメ版も実写版も同様、『シンデレラ』からエロティックさを感じることはありません。
男性の股間に目が行ってしまう女性の場合、王子のそれに気になってしまうかもしれませんが(股間を強調しているわけではありませんが、タイトな服なので気になる人はつい見ちゃうでしょうね)。
しかしその程度で、男性目線から見ても、シンデレラを演じるリリー・ジェームズにセクシーさやエロティックさを感じません。それで良いとは思いますし、それが『シンデレラ』の魅力でもあるのです。
リリー・ジェームズは本当にチャーミングで魅力的な女性なんです。「惚れてまうやろー!」なシーンが何度も出てくるんです。本当にカワイイんです。それなのに、なぜかエロは感じない。
「女性の魅力」を語るなら、セクシーさやエロティックさに惹かれる男性が多いのが正直なところ。「大概にしろ!」と思うでしょうが、胸元強調したりチラ見せすれば、男は大抵近寄ってくる…それくらい単純なんです。ちなみに、私は足フェチですけども(誰も聞いてない)。
しかし、シンデレラやリリー・ジェームズ本人にはそれがない。ずっと見ていたいし、同じ世界で生きたいと思うほど、心が奪われるのです。言葉では言い表せない不思議な魅力。それが魔法のように備わっていているおかげで、エロに心惑わされることなく純粋な気持ちでこの世界観に入り込めるんです。
リチャード・マッデン演じる王子キットもそうです。確かに股間に目がいきますが、その程度で、とにかくチャーミング!男らしさもありながらも、夜の顔を想像する隙はなし。おとぎ話から飛び出してきた“王子”そのものなのです。
実写版『シンデレラ』にはこの不思議な魅力が宿っているのです。