男心をくすぐりたい!『007 スペクター』ジェームズ・ボンドから分かる大人の恋愛

柳下修平 映画 ブロガー 007 スペクター ダニエル・クレイグ ジェームズ・ボンド ボンドガール ボンドガール セフレ SPECTRE 2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

 スパイ映画の代表格である007シリーズの最新作『007 スペクター』。映画の魅力はもちろんのこと、本作におけるジェームズ・ボンドの男気とその到達点をお伝えします。

 スパイ映画としての面白さ、アクション映画としての迫力、世界各地でのロケ、毎回楽しみな主題歌など、007シリーズには様々楽しめるポイントが存在します。
ジェームズ・ボンドと“ボンドガール”と呼ばれる女性たちとの情事もその楽しみの一つ。美女を口説いてとりあえず抱く。その潔さと留まることを知らない性欲は尊敬に値するほどです。

 しかし、ジェームズ・ボンド役がダニエル・クレイグとなった初登板『007 カジノ・ロワイヤル』からは、今までの007よりも硬派な路線へ舵を切ります。それは、性欲や権威から女性を抱くのではなく、愛があっての情事へと変化していくのです。

 言ってしまえば、ヤリチンだった人間が本当に愛する人を見つけて更生するようなもの。それが『007 カジノ・ロワイヤル』で描かれ、その流れはその後『007 慰めの報酬』と『007 スカイフォール』へと引き継がれます。

 女性と身体だけでなく心も交わる近年のジェームズ・ボンド。男としての魅力をさらに引き出した一つの着地点が、今回の『007 スペクター』なんです。

『007 スペクター』で描かれるのは「情事」と「愛」

柳下修平 映画 ブロガー 007 スペクター ダニエル・クレイグ ジェームズ・ボンド ボンドガール ボンドガール セフレ SPECTRE 2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

『007 スペクター』では二人のボンドガールが登場します。51歳のモニカ・ベルッチ演じるルチア・スキアラと、30歳のレア・セドゥ演じるマデレーン・スワンです。
そんな2人に共通するのが、ジェームズ・ボンドとの関係を「吊り橋効果」的に描いていること。

 ルチア・スキアラは未亡人の妻として登場。夫は殺され、自分の命も危ないというミステリアスな女性です。
いつ殺されてもおかしくない危険な状況下でも、51歳とは思えないプロポーションとセクシーさでジェームズ・ボンドを惹きつけて離さない。ボンドに迫られ、キスされ、背中をまさぐられるルチアの姿は、エロさというより、色気と美しさが際立ちます。

 もう一人のボンドガール、医者であるマデレーンも、重要な人物とされ危険な目に合い、ジェームズ・ボンドとともに悪の組織“スペクター”の秘密を探る旅に出ます。その道中、二人が同じ部屋に泊まっても「私にその気はないわ」とカーテンを閉め、指を拳銃のようにして打つマデレーン。仕草のひとつひとつがセクシーすぎます!

 そんな2人の関係性にやがて性的衝動を超えた愛が芽生えていきます。
悪の組織“スペクター”との対峙、生命の危機、出会いと別れ、そして未来…。ジェームズ・ボンドとマデレーンとの関係は、どんな外的トラブルをも乗り越える、まるで究極的かつ理想的な「大人の恋愛」のよう。

 しかし、007は半永続するシリーズもの。普通に考えて二人が結婚することはありません。では、二人にどんな結末が訪れるのか…。

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