手作りプレゼントに飽きられました

よこまりさん(埼玉県)
エピソード:
 お菓子作りが趣味の私は日ごろから彼氏に手作りクッキーやらマドレーヌやらをあげていました。
 バレンタインデーの直前に「手作りが食べたいな♡」という彼の言葉を期待して、
「市販と手作りと、どっちがほしい?」と何度も何度もきいていました。
 もちろん、手作りを渡しました。
 でも、反応は適当。
 バレンタインデーぐらいは市販の高くて美味しいチョコが欲しかったようです。
 初めて手作りを渡した時は箱も捨てられないほど大感激だったくせに!
 そんな反応同様に互いの感情は薄まったままで、夏前に破局しました。
 お返しにはGODIVAを頂戴しました。

3月は一緒にGODIVA食べようね 溶かし固めたチョコで口付け

 どんなに大きな幸せも、繰り返されるとそれが当たり前になって、飽きてしまうものです。

「感覚の順応」というのは生物の重要な仕組みで、継続的な刺激、たとえば強い香水の匂いのする部屋に入っても、しばらくすると嗅覚が鈍感になってそれを感じなくなる、というような現象です。

 そういう仕組みがあるから、生物はどんな環境でもうまく生きていくことができるわけですが、こと「愛に関する順応」になってしまうと、なんでしょう、なんだか逆効果になっているのかもしれません。

 思えば「ありがたみ」という言葉も「めったにないこと」という意味なわけですから、同じことを繰り返されるとありがたみは薄れていくのも当然なんでしょう。

 とはいえ、刺激を止めれば、やがては感覚の鈍化も回復してくるはずなので、要は「忘れた頃にあげる」ぐらいがいいということでしょうか。

 たぶん去年わかれた彼氏はちょうど「感覚の順応」が消え、元に戻った頃です。きっと今頃、よこまりさんの手づくりの味を思い出して、別れたことを強く後悔していることでしょう。

 ま、そうじゃなくてうまいこと新しい彼女の刺激に夢中になってるかもしれませんけど、とにかく、後悔しているはずだと思い込んで、別れたつらさを乗り切っていくのがいいと思います。

今年から私のチョコを食べれないあいつを呪ってひとりで食べる