結婚を“失敗してもやり直せる”と思えるものに!

家入:でも、そうは言っても、やっぱり恋してたら自分の感情をそんな客観的には分析できないんだよね。
期待できないところは、あきらめて“外注”しましょう……って割り切るのも難しい。
だから私は、みんなもっと気軽に結婚して、失敗したら気軽にやり直せる世の中になればいいと思う。
ほら、起業のハードルも下がってるしさ。失敗したら会社をつぶしてやり直せばよくない?(笑)

福田:一真さんも、「追いつめられたら逃げろ!」って言ってますし(笑)。

家入:あの人は、縛り付けようとするほど、逃げていっちゃう人だから。だから、ゆるくつながらざるを得なかったんだけどね。
私は、自分が主導権を握って監督できていれば、人生に出演する登場人物は多い方がいいと思っていて。
自分だけじゃ平坦でつまらない人生を、たくさんの登場人物が彩ってくれるっていう考え方。

福田:その考え方は大事だと思います。

家入:だからうちは、夫がほとんど帰ってこない代わりに、家を半分シェアオフィスみたいに開放していました。
彼を取り巻くおもしろい大人を積極的に家に呼んで、なるべく子供たちと関わってもらうようにした。
お父さんが普通じゃないことを逆手に取って、この家に生まれたメリットを享受してほしいなと思って。

福田:家をシェアオフィス化するって、江戸時代に長屋のみんなで子供を育てていたのと似ていますね。
これまで家庭でまかなっていた役割を分散させるって、まさに“ゆるくつながる”ってことじゃないですか。

家入:世の中が変わってきているのに、今まで通りの結婚生活や家庭なんて作れるわけないんだよね。
だったら、新しい居場所を作っていくしかない。ほら、あの人ってよく居場所、居場所って言ってるでしょ。
私は私で、家にLiverty(リバティ)を作っていたってことだよね(笑)。

福田:やっぱり、結婚も仕事も“一度始めたら同じスタイルをずっと続けなければいけない”という価値観自体に無理がきてるんですよ。
人生が固定化されちゃうことのプレッシャーが、自分の首を絞めていることは多い気がします。

家入:結婚はもはや、楽しいからとか、一度味わってみたいからするものであって、メリットや理由なんかないと思うよ。
バツが付いてたって、人が変われば同じ結婚にはならないし。
失敗しても、違うやり方でやり直せるって思えることが重要なんだと思います!

Text/福田フクスケ