人はスタンド使いになれる
29歳の時、私はたまたまバーで夫に出会い、その経緯を書いたブログがたまたまヒットして、たまたま物書きになれました。たまたまの連続。ジョジョリオンの定助も金玉が4つあったな。
伴侶と天職が同時に手に入るなんて、奇跡のようなラッキーです。
私は非スピリチュアルな人間で「引き寄せの法則」「宇宙のエネルギー」といった文言を見ると、不動明王のように眉間にシワが寄る者。
引き寄せとか宇宙とか関係なく、本当にほしいものが手に入るのは「脳の潜在意識の力」だと、個人的には思います。
通常、人は脳の3%程度しか使っていないらしい。脳が一般の人とは異なるサヴァン症候群の方の中には、何百桁の数字や何百冊の本を暗記できる人もいるそうな。
「キサマ新手のスタンド使いかッ?!」みたいな話ですが、人は脳が全開になればスタンド使いになれるのでしょう。
そして脳の潜在意識が覚醒するカギは、自分の声に耳を澄ますこと。「自分が本当にほしいもの」を明確にすることだと思います。
夫と出会って結婚するまでには、いろんな選択の積み重ねがありました。
まず相手は彼女いない歴=年齢の素人童貞だし、禍々しいドクロ柄のトレーナーに迷彩ズボンを着用して、「フランス傭兵部隊に入りたかった」と語るなど、ヤバい匂いがプンプンするぜ系の人物でした。
『59番目のプロポーズ』に書いたけど、夫と出会った当初、私の脳内には「そいつはやめとけ!」「ストーカーになるぞ!」「下手したら殺されるぞ!」という大合唱が響いていた。振り返ると、これも他人の声でした。
そこで自分の声に耳を澄ませると『ここで彼を拒むのは、29年間生きてきた私の辞書にない!』と眉間から稲妻が飛び出した。
夫は「拒否されたら即時撤退」と決めていたそうなので、あの時に私が拒んでいたら、二度と会うことはなかったでしょう。