前回の<恋愛感情ナシの結婚もアリ!居心地のいい結婚をするコツ>もどうぞ。
【第17回】母が倒れた時に実感したこと
AM:以前から「パートナーは夫じゃなくてもいい」と仰ってましたよね。
アル:そうですね。孤独な時に寄り添ってくれて、困った時に支えてくれる存在がいればいいと思う。
というのを、5年前に母が倒れた時に実感したんです。
母は半年ほど入院して亡くなったんだけど、意識障害が出ていて私のことも分からない状態だったんです。
私は母と絶縁していたけど、弟も遠方に住んでるし、知らんぷりするわけにもいかず。「娘として」じゃなく「人として」できることをしようと決めました。
AM:「ずっと母から逃げたかった」と仰っていたのに、そう思えたのがすごいなって。
アル:いや、むしろ意識障害の出ている母の方が付き合いやすかった(笑)。
赤ちゃんみたいだから、暴言を吐いたり攻撃してきたりもしないし。
その時、夫もすごく支えてくれたけど、現実的に一番頼りになったのは叔母だったんです。
叔母は母の妹なんですが独身で、両親の介護経験もあったんですね。昔からその叔母とは気が合ったんですよ。その叔母がいなければ絶対に乗り越えられなかったと思う。
あと、年上の女友達にも支えられました。
元会社の女性の先輩たちの中には、親の介護を経験している人もいて。親身に相談に乗って共感してくれて、すごく救われましたね。
あの時、親せきでも友達でも兄弟姉妹でも、支えてくれる人がいること…そういう繋がりをもっていることが、人生で一番大事だと思ったんです。
AM:介護うつも、孤立が原因でなると言われますもんね。
アル:無関心で支えてくれない夫だったら、いない方がマシでしょ。より孤独を感じるだろうし。「しょうもない男と結婚するより、女友達のネットワークを大事にしよう」と言いたいです。
AM:お話を聞いて「友達を大切にしよう」と心から思いました…。
アル:女友達が最大のセイフティネットですよね。
たとえば1人暮らしの女友達が高熱を出して寝込んだ時に、彼氏から<治ったらデートしようね♪>とメールがきたらしく。
AM:えーーーー!!
アル:女友達だったらまず「行こうか?」ってなるでしょ。食料も買いに行けないんだから。
結局、その子は彼氏と別れちゃいました。「本当に弱ってる時にスルーされて、この人と結婚は無理だと気づいた」って。
AM:男は看病されて落ちるとか言うけど、逆ですね…。
アル:女は看病されないことで別れを決意するのかも(笑)。