「友人の夫<自分の夫」という図式は捨ててしまおう

 やっぱりそうきますか……。
「ここまで長いこと待ってきたんだから、さっさと結婚したあの子たちよりも、いい夫を捕まえなくちゃ」というのが、C子的な女性の思考です。
ほかの女友達より長い間待ったぶん、人より多くの時間があったわけですから、優良物件を手に入れないと「その間何してたの?」と言われかねないし、しめしがつかないと考えているのです。

「35歳でようやく結婚したと思ったら、旦那さんイケてないね。妥協婚だね」とは思われたくない。
それに学生時代に恋愛経験が人並み、またはそれ以上にあった女として、イケてない旦那さんを手に入れるのは、なんともバランスが悪い。
これらは女の余計なプライドから派生する願望です。

 しかし、友人の夫より優れた夫と出会わなくてはと必死になるのは、一体何と戦っていることを意味するのだろうかと不思議に感じてしまいます。
そもそも戦う相手、戦う目的が意味不明。
いつ自分の夫を友人たちの前に「披露」するというのでしょうか。
大抵の場合、結婚式や結婚パーティくらいしかお披露目の機会はありません。

夫たちを一列に並べて、スペックの比較大会を行うわけではないんです。

 女性同士で「E子の旦那さんって〜」のようなうわさ話は行われるかも知れません。
とはいっても、みんなそれほど暇ではないし、自分たちのことで精一杯。
夫スペックトークなんてほとんど行われないに等しく、強いて言えば夫へのプチ不満・愚痴で盛り上がることのほうが多い。
それなのに結婚式で一度見ただけの友人の夫を超える男性をつかまえようと頑張るのは無意味なことではないかと思うのです。

 相対評価ではなく、絶対評価をおすすめします。
誰かと比較しようとする目を持つのはやめましょう。
自分の内部にあるセンサーが反応した相手であれば、それを信じてみる。
相手を深く知ろうとしてみる。

他の人の目よりも、自分の中に蓄積した選ぶ目の方が、信用できると思いませんか?
誰かや何かと比べようとする限り「高望み状態」を避けて通ることはできません。
さぁ、無意味な高望みとお別れしよう。

Text/池田園子

AMをiPhoneアプリで読みませんか?

お気に入りのライターや連載を登録すると、プッシュ通知でお知らせすることや、お気に入り記事を保存できるので、AM読者は必携です!
ダウンロードはこちらから。

Twitter、FacebookでAMのこぼれ話をチェック!