暴言を吐かれてもいい理由はない
「私が悪いことをしてしまったんで、怒られても仕方ないんです」
でも、それって本当でしょうか? 悪い事ってなんですか? とお伺いしてみると、
・デートの時、彼の意見を聞く前に自分が行きたい所を言った
⇒何が悪いんでしょうか?
・仕事中で電話に出られなかった
⇒当たり前です
・仕事終わりに友達に会ったことを事前に報告しなかった
⇒わざわざしませんよね
例えばこんなことなのです。
悪くも何ともないことでも、「お前が悪い。お前が俺を怒らせた!」と言ってはヒドイ言葉を吐かれてしまうんです。
しかも、「怒らせた自分が悪いんだ。だから、これらの言葉を言われても当然」と思ってしまっているようです。
例え、浮気がバレたなどの、本格的な過失があったとしても、喧嘩になることや、怒られることは仕方ないとしても暴言を吐かれても良いということには繋がりません。
何か悪いこと、失敗をしたからといって、暴言を吐かれてもいいということにはならないんです。
軽く捉えがちだけど言葉は重いもの
暴言から自信がなくなってしまうことも
暴言って怖いんです。
暴力を伴っていないので、言っている方も、受けている方も軽く捉えようとしてしまうんです。
「暴力を振るわれている訳じゃないし」とか、「私が不細工だからしょうがないんだ」とか(実際は違っても)。
言葉って「言霊」とかって言う言葉もあるくらい、大切だし、重いものなんです。
言われているうちに、事実と違っていてもだんだん信じてしまうようになるんです。
例えすごく美人な人でも、日々大好きな彼から
「お前って不細工だよな」
「よくその顔で外で歩けるよな」
などと言われてしまったとすると、その美人の女性は次第にそれを信じ、「自分は不細工で外を出歩くのも恥ずかしいような容姿なんだ」と思うようになってしまうことすらあるのです。
知らないうちに暴言ではなく、相手が真実を言ってくれているそんな気にさえなってしまうくらい言葉には大きな力があります。
「お前は馬鹿だ。」
「一人じゃ何もできない」
「どうせ、誰からも相手にされない」
「お前はルーズだから」
「気が利かない女」
などもそうです。
事実では無くても、彼の主観で言われているうちに私ってそういう女なんだってだんだん信じてしまう人も多いです。
こうやって、思い込みを深めていってしまうと、その彼とは終わったとしてもその後の自分に大きな被害をもたらしてしまいます。
自信が無い女性は、男性からあまりモテなくなってしまうということも大きいですし、自信がないせいで、仕事がうまくいかない、人づきあいがうまくいかないなんてことに繋がる人もいます。
また一番よくあるパターンは、暴言の彼とやっと別れたにも関わらず次は暴力を振るう彼氏なんて具合に、良くない彼氏が続いてしまうということです。
「たかだか暴言」では済まされないのが、この暴言なんです。
皆さんはいかがでしたでしょうか?
まず、自分が傷ついているのかどうか、もう一度自分の心に聞いてみてください。
冗談っぽくされていて、自分も「ひどーい!」なんて笑いながら返していたとしても、本当にそれが自分の心の中まで笑いになっているのかどうか。
もし心の中で笑いになっていないようであれば、ちゃんと考えてみましょう。
次回は「人格を否定される」について、お話して行きます!
Text/荻尚子
初出:2013.06.15