自分を肯定することは、気持ちの整理に繋がる

さて、彼に対する好意がなかなか小さくならず、新しい恋愛を始めようとしてもつい彼と比べてしまう気持ち、とてもよくわかります。
相談文にはあらましだけしか書かれていませんが、彼の告白の断り方はハッキリとしていて潔いですし、その後の対応もとてもスマートです。
彼だって気まずさを感じるでしょうに、それでも変わらない態度であなたに接しつつ、だからといって気を持たせるようなこともしない。とても思いやりのあふれる行動だな、と思いました。

これが告白の一件以降あからさまに避けるだとか、ましてや好意を寄せられることに優越感を抱いて気を持たせるような行動を取ったり、他人に言いふらしたりしようものなら「なんでこんな最低なやると好きになっちゃったんだろ?! むしろ告白をOKされなくてよかったー!」とスパッと気持ちを切り替えられたかもしれません。

でも、そんなスマートかつ誠実な対応をされたら「この人を好きになってよかったな」と思い、余計に素敵に見えてしまうでしょう。少なくとも、わたしだったらそう感じます。
また、他の男性と彼を比べてしまう原因のひとつとして、告白をして振られた結果、これ以上彼との関係が進むことがないぶん「きっと彼だったらもっとこうしてくれるんだろうな」と想像が肥大化してしまっているのかもしれませんね。

苦しい現実は変わりませんし、彼が最初から最後まで素敵なぶん余計に気持ちの整理がつかないのでしょうが、「自分はなんて諦めが悪いんだ」とマイナスに考えるのではなく、「素敵な人を好きになったな! わたしってかなり見る目あるな~!」とまずはプラスに捉えてほしいと思います。
そうやって一つひとつ自分を肯定することは、気持ちの整理に繋がりますから。

また、彼への気持ちを断ち切れない原因として、ご自身で「告白するまで1年以上気持ちをあたためてしまったこと」を挙げられています。
先にも書いたように仕事の関係もあり躊躇してしまったのか、それともなかなか告白する勇気を持てなかったのか、タイミングがなかったのかは推し量れませんが、もしかしたらその期間で何か後悔していることがあるのかもしれませんね。
もっとこうしていたら、あのときこうしていれば……と過去の自分に対していくらでも思うことはできます。
でもね、「もうできることはない」とあなたが言ったように、彼を好きになってから告白するまでの約1年間、当時のあなたはあなたなりに一生懸命考えて一つひとつの選択をしていたはずです。それはそれとして、わたしは自分で自分を認めてあげてほしいと思います。

どうしても「もっと早く告白しておけば」という思考に囚われてしまうようでしたら、この恋の反省のひとつとして受け止め、「次の恋ではガンガンアクションを起こしてもっと早く気持ちを伝えるぞ!」と今後に活かそうと考えてみるのはいかがでしょうか。これもまた、あなたの望みである“前に進む”ことだと思いますよ

完全な自己満足の告白をする

2年もの間、彼の言動で一喜一憂する日々はとても疲れちゃいますよね。
もちろん彼が悪いわけではないのですが、気持ちのアップダウンが激しいと「勘弁してくれ! もういっそのこと冷たくしてくれ! なんなら無視してくれてもいい」と言いたくもなるかもしれません。

気持ちの整理の仕方は人それぞれのため「こうするとスッキリできるよ!」と明確なアドバイスはできないのですが……もしわたしがあなたの立場だったら、もう一度彼に告白すると思います。
日にち薬がなんとかしてくれるんじゃないか、と期待した2年間で特に気持ちに大きな変化がなかったようですから、無理矢理にアクションを起こしてみるのも一つの手かなと。
一度振った相手からもう一度告白される彼からしたら荷が重いかもしれませんし、誠実な対応をし続けてくれる彼には申し訳ない気持ちもありますが、自分の中で処理しようとしたけど無理だった! 仕方がない! といま一度、彼の胸を借りるのはいかがでしょうか。

もちろん「ご迷惑をお掛けしているのは重々承知していますし、これは完全な自己満足で、自分が一歩進むための告白なんですけど……」と前置きをしたうえで告白をします。
期待し過ぎないことは前提ですが、もしかしたら彼は現在恋人がいないかもしれませんし、「付き合っている人がいるし、もしその人と別れてもあなたとは付き合えない」と断られたとしても「じゃあわたしと付き合ってくれる可能性は1%もないってことですよね」と念押しをして現実を受け止めることができます。
それによって一度目の告白のとき以上に傷つくかもしれませんし、彼に苦い役割を担わせてしまうことになりますから、これまで変わらず接してくれていた彼の態度がよそよそしくなる可能性も念頭に置かなくてはいけません。

これはかなりの荒療治になるので、あなただけでなく彼をも傷つける恐れがあることを理解し、覚悟のうえでの行動ですが、長い間変化がなかった気持ちに整理をつけたいというきっかけにはなるかもしれません。