日本人とフランス人の意外な「バリア」とは
そのバリアというのは 「食」です。
海外生活はそれだけでなく「言葉のバリア」「環境が違うバリア」というものがある訳ですが、この二つは実際なんとかなる、というのが実感です。
言葉に関しては「勉強すればなんとかなる」のです。
これは本当の話で、勉強する努力をしなければ語学なんて全く身に付きませんが、頑張れば頑張る程着実に身に付くのものだからです。
環境が違う、というのはパリは日本と違って異常に乾燥していて、私なんか一年目の冬は顔から体から粉ふくほど荒れて大変でした。
日本人の先生がいる病院で診てもらったら、一言「水が合ってませんね」と言われて強烈なステロイドの塗り薬を処方されたのでした。
乾燥に加えて、この「水」というのがくせ者で、軟水やら硬水というものがあって、フランスの水は硬水なのでシャワーで髪の毛を洗うとキシキシしてしまうのです。
だんだんフランスでの生活が長くなってくると、髪の毛がバシバシと音を立てる程痛む人もいるほどです。
私が最近ようやくたどり着いたスキンケアは、風呂上がりに水のスプレーでシャワーの硬水を拭き取り、化粧水+安くてもたくさん塗れるニベアのクリームを塗るという対策です。
これで一年目、粉を吹いて亀の肌のようなガサガサ肌はなんとか卒業できるようになりました。
語学は努力、環境はクリームでなんとか対応できるのです!
ただし、冒頭で話したように海外生活を初めて今まで一番困っているのは「食」です。
これまた水と同じく感じやすさは個人差があるとは思いますが、私はとにかく、フランスの食事が合わないのです。
バターやら、生臭い肉やらよりも、納豆、豆腐、焼き魚に煮物が恋しくてしょうがありません。
フランスにはたくさん美味しいパンとバターがあるじゃない、と言われる方もいるかもしれませんが、実際毎日食べると飽きるんですよこれが。
25歳の時に一年NYで生活したときは、初めての海外生活で何もかもが目新しく、食べまくって太っていました。
半年くらい経って思い出したように肉じゃがを食べたくなって母親にレシピを聞くために電話したことが一度あったくらい。
なんでしょう、若いと適応ができちゃうんでしょうね。