パリの売春婦
世界で最も古い職業って何か知っていますか?
ずばり、売春だそうです。今パリで話題になっているのが売春問題で、これまで客は罰されることがなかったのに、今後は罰金や懲役を課されるということらしいのです。
ちなみに、パリではあらゆるところで、昼間から売春をする女性を見かけることができます。
特に、「森=売春婦がいる」というくらいパリジャンたちの頭に焼き付けられている常識です。
私が実際に見たのは、パリ近郊のヴァンセーヌの森添いの通りにすっと立っている目立つ蛍光色の服を着た女性。
ほかには、白い大型バンを止めて肌をあらわにしたアフリカ系の若い女性が客を待っている姿です(仕事は即バンの中で行われるらしい)。
森以外にもチャイナタウンに行けば、黒いスカートに黒いジャケットを来ている中国人の女性がアンニュイに立って、人が行き来するのを見ている、という光景があります。彼女たちも娼婦です。
若い中国人というよりも、だいたい40代くらいからというのも特徴で、客も客で、おっちゃんが日中から交渉している姿を見たりします。
こういうお客のおっちゃんたちが罰せられるという問題以上に、客を取りにくくなる娼婦たちの経済危機が心配されているようで、
昨日のテレビでは「昔娼婦をしていた」というマダムが著名人と混じって討論で発言し、その体験者ならではのコメントに誰もが耳を傾けていました。
日本だと、ここでマダムの顔にモザイクが入るところ。
でもここはフランス。そのマダムは名前こそださないものの、顔をだし公共の場で「私たちを娼婦と呼ぶのをやめてください。私たちは女性なのです」とはっきり発言し、拍手を浴びていました。
こういう日本ではありえないけどフランスではありえる事実に未だに驚かされます。
個人を尊重する姿勢、発言する人を尊重するという哲学が根底に染み渡っているなと実感するのです。
さて、この個人を尊重する問題、意外にも女性の「モテ」というものにも関係していると思います。
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