「相補性の法則」ってなに?
そもそも、趣味の合わない男女が惹かれ合うのは、当たり前のこと。「相補性の法則」をご存知でしょうか? 自分が持っていない特性を持っている異性に惹かれる心理のことです。冒頭に挙げた「写生趣味」を例にご説明致しましょう。
自分の趣味が写生で、恋人の趣味も写生の場合。仮に子どもを作ることになったら、子どもも写生に興味を示す可能性が高いです。一方で、自分の趣味は写生だけれども、恋人の趣味はトライアスロンの場合はどうでしょうか。写生にもトライアスロンにも興味を示す子どもが産まれてくる可能性を秘めています。つまり、より様々な特性を遺伝子として与えることができるのです。そのため人類は、自分にない特性を持つ異性に惹かれるのでしょう。
そう考えると、「私たちが惹かれ合ったのは、趣味が違うからなのだわ!」とポジティブに捉えることができます。趣味が合わないことなんぞ、大して気にならなくなるでしょう。もちろん、彼氏と趣味を共有したい乙女心はよーくわかります。その点に関しては、ミカコちゃんはこんなふうに考えるようにしています。「愛するダーリンが望まぬデートを強要したくない」と。
ミカコちゃんは趣味を強要しないし…
ミカコちゃんは動物園と温泉も趣味なのですが、「動物は苦手」「入浴はカラスの行水派!」などの理由で、動物園や温泉を好まぬ恋人を己の趣味に巻き込むのはあまりにも心苦しい! だったら動物園や温泉は、おひとりさまなり女友達なり、別口で楽しむことにします。これぞ、真の愛ってやつですよ。
そのぶん……と言っては恩着せがましいかもしれませんが、恋人の趣味に歩み寄ることもしません。恋人がゲーマーだからといって、興味がないもんはないですし。恋人がアニメヲタクだからといって、興味がないもんはないですし。でも、ゲームやアニメを否定するような言動は致しません。動物園や温泉を否定されたら嫌な気分になりますから、自分がされて嫌なことは、恋人にもしちゃアカン……!
つまり、「私は私、貴方は貴方でそれそれ楽しみましょう!」で良いと思うのです。「それじゃ何を一緒に楽しむのだ?」というツッコミが入るかもしれませんが、あるじゃないですか! 「セックス」が。
オトコとオンナには、セックスという共通趣味があるので、写生やトライアスロン趣味が合わずともノープロブレム。むしろ、写生やトライアスロン趣味が合わないぶん、セックスや性格的な部分では歩み寄るようお互い心がけるでしょう。これこそ、相手を思いやる素敵なお付き合いなのだと思います。
Text/菊池美佳子
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