すれ違ったり意見が食い違うのは当たり前。大切なのはその先の行動

相談文を読んで、あなたはありとあらゆる事柄をネガティブな方向に結び付けてしまっているように感じました。
どれほど相手を愛していて、心の底からその人との結婚を望んでいたとしても、些細な気になることはいくらでも発生します。だって、生まれた環境も育ちも全く違う他人同士がこれまで別々の人生を歩んできて、それがたまたま交わっただけに過ぎないのですから、そんなのは当たり前です。

わたしは夫のことを心から愛していますし、ほんとうにこの人と結婚してよかったな~と日々思っていますが、それでもたまにイラっとすることはありますよ。それこそ、あなたが例に挙げているような、掃除の仕方とか。
でも、わたしが夫に対してそう思っているということは、夫も同じだけ、もしくはそれ以上にわたしに対して思っていることだってありえます。だからこそ、夫婦は話し合いをして、全く別の生活習慣だったものを擦り合わせて、二人だけの独自の生活習慣をつくりあげていく作業をするわけです。
この擦り合わせ作業をするときに「うるせぇ! これがおれのやり方なんだよ!」と突っぱねずに穏やかに話し合いができて、素直に受け入れてくれて、たとえそれが難しいときでもお互いが納得できる方法を一緒に探せる相手だからこそ、夫との結婚生活は楽しく続いているのだと思います。

あなたが抱えている結婚に対する不安は、そういった行動を起こす以前に発生しているように感じました。本来であれば、彼の言動や生活習慣がストレスになる→話し合いを持ちかけてみる→突っぱねられて話し合いすらできない→ほんとうにこの人と結婚していいのだろうか? となっていくはずなんですが、あなたの場合は彼の言動や生活習慣がストレスになる→ストレスを感じる相手と結婚していいのか? と、少し飛躍しているように見受けられます。
もちろん彼の言動や習慣が倫理的に反していたり、生理的に許せないものだったり、モラハラの前兆では……?とピンとくるものがあるのであれば、彼との結婚は踏みとどまったほうがいいとは思います。しかし、まずは二人で話し合ったり折り合いをつけるなどの行動を起こすことを優先したほうがいいのではないでしょうか。

人生はいつだって方向転換できる

マリッジブルーに陥って、「もっと他にいい人がいるんじゃないか?」と不安になる人は少なくないでしょう。こんな言い方をしたら元も子もありませんが、そりゃあいるでしょう! 世界に人間が何人いると思ってるんだ! ってね。

たしかに、素敵な人は世界中にごまんと存在します。もしもあなたが彼と結婚しないという選択をしたとして、彼より素敵な人と出会える確率、その人に好かれる確率、彼以上にあなたを大事にしてくれる確率、その人と生涯を共にできる確率を全て考慮したら天文学的な数字であることは言わずもがなですし、そもそもそんな希望的観測をしたところでキリがありません。
そもそも、これから待っているであろう彼との結婚生活と、まだ見ぬ他の男性との結婚生活は比べられるものではありません。
もちろん、できるだけ楽しく長く結婚生活を送りたいと考えるのは、結婚を控えている人たちの総意でしょう。でも、一度結婚をしてしまったら、どんなに相手のことを嫌いになっても、どんなに毎日が苦しくても、その人と生涯を共にしなくてはいけない決まりはないのです。
「彼よりいい人が現れたらいつだって離婚してその人のもとへ行ってやる!」という心持で結婚を決めるはいかがなものかとは思いますが、「今回の決断で自分の人生の最後まで決まってしまうわけではない」「人生はいつだって方向転換できる」という考えは頭の片隅においておいてもいいのではないでしょうか。