毒吐きはあちゅうのアラサー恋愛入門/否が応でも結婚について考えさせられる週末

毎日「結婚したい病」にかかっていた一人暮らし時代と
自分の結婚観に影響を与える、誰かの何と無しの一言

By [derekmswanson] By [derekmswanson]

 26歳にもなると、
毎週末のFacebookには友達の結婚式と子供の写真があふれかえっていて、幸せオーラをもらいつつも、ちょっとだけ切ない。

 下手すると「これから子供産んできます」の数時間後には、
「産まれました」の投稿があったりもして、
「あれ?私のこの美容院にいたなんともない2時間が、
この子にとってはまさに人生のトップ3に入る忘れがたき数時間だったのだな…」

なんて遥かなる気持ちになったりして。

 今は実家住まいなので、 日付がまわるくらい遅くなってしまっても家に誰かがいて、 外が寒くても、暖房がついていて家の中は暖かいし、
コンビニなんかに寄る必要もなく、 帰宅後は母の手料理をチンして、
その日にあったことを話しながら食べられて、 「家に誰かがいる」ということの幸せを噛みしめる。

 広告会社時代は、一人暮らしをしていたので、 家に帰ってくるときのさみしさは格別で、
毎日「結婚したい病」にかかっていた。
特に冬はつらかった。

 遅い時間に寒く冷たい家に帰ってきて、
洗濯物を取り込んで、近くのスーパーの見切り品を温めて、
テレビなんかをつけてみても、一緒に笑いあう人もいなくて。

 当時の口癖は「結婚したい」で、
誰に会っても「結婚したいよう」とうわ言のように言っていた。

 そこまでひどくはなくても
やっぱり、結婚への想いというのは年を重ねるごとにリアルになってきて、
家具屋に行けば「結婚したらこんなものを家に置いてみたい」
と思ってみたり、旅をすれば
「この場所はいつか旦那さんと行きたい」なんて。

 そんな理想のカケラだけは頭の中にたくさん
ストックされているのだけど、
相手がいなくちゃ結婚は出来ないのだよね…。

「好き」ってだけで、結婚は出来ないのは確か。

 結婚する相手の条件については
誰もが格言を持っていて、
誰かの何と無しの一言が、意外と自分の結婚観に影響する。

 最近胸に刺さったのは、某女性社長のこんな一言。

「20代は相手のことが好きって気持ちだけで乗り切れる。
でも30代はそうはいかない。家族や、周りの人みんなが
祝福してくれる結婚じゃなかったら、30代以降はキツい」。

 結婚って自分のことだけではなく
相手や相手の家との結びつき、それから友人関係も考えなくてはいけないのだと。
そんな教訓を心の引出しにしまった。

 それから高校時代の大好きな先輩が、
数々のイケメンを経て
選んだ相手について言っていたことも。
それ以来ずっと、男性を見る際の基準、みたいになっている。

「恋愛は、ぐいぐい引っ張ってくれる人でも、
落ちつく人とでも出来る。
だけど、結婚は毎晩家にいて、ホッとできる人。
安心できる人といないと」。

 そうやって、
「あんな人、こんな人」っていうイメージや条件が
また増えていくけれど。

 30歳までには結婚したいな…。

 そんな風に思いながら、来月で27歳という
驚愕の事実に悶絶する冬の週末。

 もうすぐクリスマスだな。んー切ない。

Text/伊藤春香(はあちゅう)

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