「ふつうに働いています」と答える場合

最後のパターン、「ふつうに働いています」はどういうときに使うのかというと、これはぶっちゃけ「お前と話す気はないから、わたしに話しかけるな」というモードのときで、いわばシャッターは締まっていますということで、すぐさまスマホに目を落とすといったムーブと合わせてすると、絶大です。

しかし「ライターです」と名乗るのは、その場に波風を立てないという意味で無難だけど、ぶっちゃけ面白い展開が望めるのは、「官能小説家です」と正直に明かすほうです。というのも、とっておきのエロネタをするチャンスとばかりに「俺の経験をネタにしてもいいよ」と赤裸々すぎる体験談を語り出してくれたり、「俺、実は風船フェチで、一番お気に入りのAVは、風船の上でセックスして、女の子がイった瞬間に割れるやつ……」といったマニアックな性癖を、頼まずとも暴露してくれる人も少なくないからです。無難を選べば、無難ではいられるけれども、リスクを取れば、それなりに得られるものがあるのだなぁ(みつを)。

Text/大泉りか

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