「アレクサ!おならして」夫と息子がスマートスピーカーにウザ絡みする件

これまであまり、身の回りのものを充実させたり、好きなもので固めようという考えがありませんでした。フライパンや包丁といった調理用具は、ホームセンターで買った一番安いもの。皿や箸は百均、電化製品も最低限必要な機能があればメーカーにはまったくこだわらずに「一番安い」が選択の基準でした。例えばロボット掃除機や食洗器といった家電があったら便利だとはわかっていても「なくても困ってはいない」そして「説明書きを読むのが面倒くさい」という理由でずっと導入せずにいました。

それには、生活雑貨にかけるお金があるなら衣類や食費や本に費やしたいという自分の優先順位や、モノを選ぶときの基準を「一番安い」にしておくと、買う際にあまり考えなくていいから楽だということもありますが、そもそもが「生活を向上させたい」という欲が薄かったからだと思います。今の生活が100点とは言わないけれど、そこそこ及第点くらいのクオリティではあるので、「さらに上」を目指す必要もさほど感じない。一番安い鍋でもそこそこ美味しいカレーが出来上がるし、百均のごはん茶碗によそったところで米の味は一緒でしょ、といった具合でした。

コロナの影響で身の回りのものに変化が…

ところが最近は、「一番安い」という理由で選ぶのをやめて、予算の上限を決め、その中で「愛せそう」と思うものを選ぶようになりました。新型コロナの影響で家にいる時間がぐっと増えたことをきっかけに、日々どうすれば機嫌よく過ごせるかを考えたときに、身の回りのものを使う度や目に入る度にテンションがあがるものに、切り替えていくことにしたのです。

それと同時に、便利そうな電化製品も積極的に導入することにしました。これは友人の家に遊びにいった際に、スマートスピーカーを見て「これは便利そう」と思ったことがきっかけです。

音楽を聴けるのはもちろん、タイマー機能があったことが購入の決め手でした。というのも、以前はずっと、百均で買ったキッチンタイマーを使っていたのですが、これがすぐに壊れたり電池が切れたりする。いちいち買い替えるのも面倒でスマホで代用するようになったものの、例えば生肉を触った手でスマホに触れたくないので洗ってからタイマーを掛けようとすると、指先が湿っているせいで指紋認証が出来ず、パスコードを打ち込むことになる。たかだかラーメンの茹であがりまでの3分のタイマーを掛けるのに、煩わしすぎて辟易していたのが、「タイマー3分掛けて」と声に出していうだけで済むなんて画期的すぎる。