あんたは何しても可愛いよ
「歳相応を意識すること」と、「年齢を気にして自分を抑圧すること」は違うと思う。歳相応を意識しながらも、年齢を気にせず自分の好きなことをするというのは、両立するし矛盾はしない。そこをごちゃごちゃにしてしまうと、とても生きにくくなってしまうのではないだろうか。しかしこれはあくまで個人の心持ちの話であるが、何にせよ、年齢を理由に他人からとやかく言われる筋合いはないと思う。
私は現在歯列矯正をしている。歳を重ねれば重ねるほど「今更やっても…」という思いがどこかにあったが、実際にやってみて、年齢を気にしたことを後悔したし、もっと早く治療に踏み切っていればよかったと思った。
私が歯列矯正をしていることを知ると、「何歳だっけ?」「もう30なのに(笑)」など、にわかには信じ難い嫌味や無礼な発言をぶつけられることもあるが、その度に「うるせえよ」と思いながら、毎月の気分でカラーゴムを変えて歯のファッションを楽しんでいる。
大人になって年齢を重ねていけば、体力も減るし、責任や無視できないしがらみが増えることも常である。単純に残された時間が少なくなるし、特に女性は妊娠や出産のようなタイムリミットも抱えているので、かつてのように身軽でもなければ、呑気に悠長にとはいかないだろうが、年齢を理由に何かを我慢したり諦めたりすることはバカらしいと気付いた。
地元のギャルだった友達が、「年齢考えろって言われるから髪色明るくできない。膝上のスカートも履けない」と言っていたので、「あんたは何をしたっていつまでもかわいいよ!!!」と声援を送った。私は大切な友人たちが年齢を理由に自分を抑圧している様子を見ていると、とても心苦しい。どうか好きなように生きて欲しいと思う。その足枷を外したところで人に迷惑をかけたり、誠実さを欠くことはないのだから。
いくつになっても、好きなことを我慢したり諦めたりしなくていい。夢をみたっていいし、恋煩いをしたっていいと思う。笑いたいやつには笑わせておけばいい。
TEXT/ダリッタ
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